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【移住体験ツアーレポートin広野町&楢葉町】原点から始まる歩みと挑戦

2023年1月20日

2022年12月3日(土)から4日(日)に、広野町と楢葉町を巡る移住体験ツアー「原点から始まる歩みと挑戦 in 広野町&楢葉町」が開催されました。

この記事では、2日間のツアーの様子をご紹介しながら、地域創生への挑戦を続ける広野町&楢葉町の魅力をお伝えします。

広野町・楢葉町ってどんな地域?

「東北に春を告げるまち」とも呼ばれる広野町。年間を通して温暖な気候が特徴で、「ひろの米」を始めとする特別栽培米や、温州みかん、国産バナナ「綺麗」などの生産が盛んです。教育を中心にしたまちづくりを進めていて、教育・スポーツ施設なども充実しています。東京駅から広野駅まではJR常磐線の特急1本で、約2時間30分でアクセスできるなど、交通環境の良さも魅力です。

浜通り地方のほぼ中央部、阿武隈高地と太平洋の間に広がる楢葉町は、山・川・海がそろう、豊かな自然に恵まれた町。寒暖差の少ない穏やかな気候が特徴です。原発事故後にはほぼ全域に避難指示が出されましたが、2015年にはすべて解除され、「笑顔とチャレンジがあふれるまち ならは」をスローガンに新しいまちづくりを行って来ました。

どちらの町も早期に避難指示が解除され、インフラの復旧や住民の帰還が進んだため、震災直後から地域再生拠点としての役割を担い、福島12市町村の復興をリードし続けています。

■広野町
https://mirai-work.life/city/hirono/

■楢葉町
https://mirai-work.life/city/naraha/

1 日目

11:45 二ツ沼総合公園/カフェ・レストラン二ツ沼

カフェ・レストラン二ツ沼

最初に向かったのは、緑いっぱいの「二ツ沼総合公園」。

広大な芝生広場やパークゴルフ場、サイクリングロード、バーベキュー施設などのアウトドア施設のほか、各種イベントやセミナーなどに利用できるギャラリーや茶室、地場産品直売所、体育館や合宿所なども備える、広野町民憩いのスポットです。

※パークゴルフ:1983年に北海道で生まれたコミュニティ・スポーツ。専用のクラブとボールを用い、空振りをしてもカウントしないなど初心者にも優しいルールになっている。

ここでは、園内を一望できる「カフェ・レストラン二ツ沼」で、広野町産の無農薬バナナ「綺麗」を使った、バナナパウダー入りカレーとバナナスムージーをいただきました。

糖度が高く、濃厚かつクリーミーな味わいが特徴のバナナ「綺麗」のスムージー

「綺麗」は、震災後に生産を開始した町の新しい特産品です。発起人は「株式会社広野町振興公社」の代表取締役社長・中津弘文さん。農業を通して町を元気にしたいと考えていた時に「広野町の温暖な気候を利用して、東北で南国フルーツを育てたら面白いのではないか?」と思い立ち、バナナ栽培に踏み切りました。

広野町振興公社では、通常は廃棄処分されるバナナの葉を用いたバナナ和紙作りや、コーヒー豆の栽培にもチャレンジしているのだそうです。熱帯性の作物を東北地方にある広野町で栽培・収穫するという前例のない挑戦に、地域の復興への希望と可能性が詰まっていることが感じられました。

■二ツ沼総合公園
https://www.hirono-kousha.com/our-business/futatsunuma-park/

■カフェ・レストラン二ツ沼
https://abc-futaba.com/co/cafe_restaurant_futatsunuma/

13:00 広野町内バスツアー

大森さん

お腹が満たされた一行は、バスに乗って広野町内見学へ。

国道6号沿いに、二ツ沼総合公園やスーパーマーケット「イオン広野店」、コンビニ、公民館、教育施設などがあり、暮らしやすそうな印象を受けました。

車内では、広野暮らし相談窓口「りんくひろの」で移住相談員を務める大森博隆さんから広野町の説明がありました。広野町には火力発電所や工業団地、医療機関などがあり、事務職などを含め就労先は複数あるとのこと。特に工業団地には、基盤やプラント、セメント、ガス会社、原発の廃炉関係の機械を取り扱う会社など17社が入っており、求人を募集している企業もあるそうです。

■広野町の求人情報
https://mirai-work.life/work/#cities=31

地元の子どもたちが作成した、広野町商店街のガイドマップ

バスに揺られて次に向かったのは、JR常磐線「広野駅」から徒歩8分程のところにある広野町公民館。ここでは、大森さんと広野町復興企画課の横田侑哉さんから、町の詳しい説明と移住体験談の紹介がありました。

茨城県高萩市出身の大森さんは、フィットネスクラブの運営などを手掛ける「株式会社ルネサンス」からの出向で、現在は単身で広野町に居住されています。

大森さん「広野町はJR常磐線が通っており、仙台方面や首都圏へのアクセスもよい場所です。震災後は、復興に携わる人、周辺地域から避難してきた人と、もともと広野町に住んでいた人とが一緒に生活しており、町が把握している居住人口よりも多くの人々が生活を営んでいます。近隣の市町村から広野町内の中・高等学校に通う生徒もいるため、にぎわいのある町になってきている印象です」

広野町は年間を通して温暖で、雪が降ることはほとんどないのだそう。生活環境については「町役場の近くにあるイオン等で基本的な食材はそろいます。その他の大きな買い物は隣のいわき市まで出かければたいてい手に入りますよ。二ツ沼総合公園や、浅見川の大滝、五社山など、自然を身近に感じられるスポットが多い町です」と伝えていました。

また、ツアー参加者からの「特に魅力的だと思うポイントを教えてください」という質問に対し、大森さんは「実際に1年間住んでみて感じているのは『田舎過ぎない田舎』だということです。首都圏ほど仕事や住居の選択肢は多くありませんが、町の中心部に小・中・高等学校などの教育施設と商業施設がコンパクトにまとまっているため、子育て中の方も住みやすい町だと思います」と話しました。

横田さん

また、横田さんが考える地域の魅力として「町民の人柄が穏やかであたたかいところです。震災当時はみんな町を出なければならず、余裕のない時期もありましたが、11年が経過した今では、子どもたちと地域の方々が自然に挨拶を交わす姿や、多世代交流スペース『ぷらっとあっと』で子どもたちがご年配の方々と遊ぶ姿も見かけるようになりました。人と人との世代を超えた穏やかなつながりを感じます」と語っていました。

■広野町公民館
https://www.town.hirono.fukushima.jp/shisetsu/1003433/1003403.html

14:30 有限会社フロンティアひろの

続いて一行は、地域農業復興への取り組みを行う「有限会社フロンティアひろの」へ。代表取締役の芳賀吉幸さんは、15歳の頃から地元で農業を行ってきたというベテラン農家です。

芳賀さん「町内や近隣に火力発電所や原子力発電所が立地したことで、昔は農業に見切りを付けてエネルギー産業に転職する人も多かったので、『取り残された』と感じた時期もありました。でも今は、好きな農業を生業にしてここまで生活してこられたので、諦めなくてよかったと感じています」

また、福島12市町村で新規就農する場合は、農業用機械の導入や施設整備にかかる経費の3/4以内(上限1,000万円)を補助する「福島県原子力被災12市町村農業者支援事業」などの手厚い支援を受けられることも伝えていました。

15:30 広野町内散策 

その後一行は「合同会社ちゃのまプロジェクト」代表の青木裕介さんのガイドで町内中心部を散策。広野町公民館近くの広野中学校、築地ヶ丘公園を通り、広野駅方面へと向かいました。

広野町では「教育」を中心にしたまちづくりを進めていて、広野町公民館近くの一部エリアを「教育の丘」と名付け、広野こども園「ひろぱーく」、広野町児童館(放課後児童クラブ)、町立広野小学校、町立広野中学校、福島県立ふたば未来学園中学校・高等学校などの教育機関を集約し、教育のコンパクト化を図っています。

青木さん「築地ヶ丘公園の周囲には桜の木が植えられており、春には満開の桜が楽しめます。また、タイミングがよければ、町内を流れる農業用水路で天然のイワナを見ることができます。それくらい、広野町の水質はいいんですよ」

遠くに海を望む「教育の丘」からの眺め。右奥が「四倉屋精肉店」

青木さんは広野町生まれ、広野町育ち。築地ヶ丘公園から広野駅へと向かう道にある、旧・広野小学校(1988年に移転)へと続く階段前では「子どもの頃はここでよく友達と遊んだりしました。思い出が残る大切な場所です」と語っていました。また、地元の子どもたちに大人気のスポットとして、メンチカツがおいしい「四倉屋精肉店」などを紹介していただきました。

16:00 多世代交流スペースぷらっとあっと

次に訪ねたのは青木さんが運営する、多世代交流スペース「ぷらっとあっと」。JR広野駅から徒歩3分程のところにある、地域に開かれたイベント&コワーキングスペースです。

地元の子どもたち向けに、お手伝いをするとポイントがたまり、お菓子などと交換できる独自のポイント制度を導入するなど、子どもとのコミュニケーションを大切に運営しています。施設内の内装はほとんどが手作り。地元の高校生のアイデアで、流木を使った装飾も取り入れているのだそうで「これからもみんなでDIYにチャレンジし、地域の拠点づくりを進めていきます」という話がありました。

「ぷらっとあっと」では、ヨガ教室や古着販売会、コーヒーの焙煎教室や映画鑑賞会が行われているほか、持ち込み企画のワークショップやイベントを開催することもできるそうです。青木さんは「子どもたちに何かを伝えたいという想いがある方は、ぜひご相談ください」と伝えていました。

ここでは、ツアー参加者から青木さんや大森さんなど広野町の活性化や移住促進活動を行うスタッフに、気軽に質問や相談ができる時間が設けられました。

参加者からの「広野町の交通事情について教えてください」という質問には「JR常磐線を利用して電車でいわき方面へ出かけられます。民間バスは国道沿いのみ運行しており、町内の買い物や病院へは、町民バスを利用することもできます。タクシー会社はありますが、夜間は利用できません。広野町は坂が多いので、自家用車利用を前提に暮らしを考える必要があると思います」という回答が出ていました。

また「新規就農したいのですが、広野町でイチからチャレンジできますか?」という質問には「町内の農業法人からは、高齢化で後継者のいなくなった田畑を活用して米づくりをしてほしいうニーズが多く寄せられており、町としても就農支援に力を入れています。例えば『有限会社フロンティアひろの』さんは、新規就農者に対して独立を前提に米づくり指導をされていますし、『新妻有機農園』さんは、独自の農法による水稲耕作を熱心に推進されています。『株式会社よこたファーム』さんは、高齢化で遊休農地となった町内の田畑を預かり運営されています。担い手を求めている法人は多く、就農先はたくさんありますよ」と答えていました。

■多世代交流スペースぷらっとあっと
https://select-type.com/p/plat_at_hirono/

■青木さんへのインタビュー記事
https://mirai-work.life/magazine/1256/

イオン広野店などが入る公設商業施設「ひろのてらす」での買い物を楽しんだ後、一行は本日宿泊する「大滝旅館」へ。

旅館名の由来にもなっている浅見川渓谷の「大滝」は、広野町を代表する観光スポットです。旅館からすぐの場所にあり、移住ツアー参加者の皆さんは自由時間などを利用して、彩り豊かな自然と神聖な滝を背景に記念撮影を楽しんでいました。

大滝は、阿武隈高地から太平洋に注ぐ浅見川(全長21㎞)の上流にある

■大滝旅館
https://otaki-ryokan.com/

2日目

9:00 広野町文化交流施設-ひろの未来館-

2日目は、広野町への移住者である、大場美奈さんが主催するヨガ体験教室へ。

大場美奈さんは、福島県いわき市出身。広野町役場の嘱託職員、山形県南陽市の地域おこし協力隊を経て、2019年4月に広野町初の起業型地域おこし協力隊員として移住されました。現在は2023年11~12月にオープン予定のゲストハウス「月とみかん」(滞在型体験事業)の立ち上げ準備中です。

大場さんからは、遠くに海を望む解放的な環境の中で、ヨガの基本である呼吸法を教えていただきました。窓から注ぐ穏やかな日の光の中で自分自身の呼吸を感じていると、心身ともにリラックスし、静かな充足感が湧いてきます。

大場さんは「疲れた時にほっと一息つける場所としても、イベントやものづくりの拠点としても利用してほしいという思いで、ゲストハウスの開業を決意しました。ヨガでひと呼吸ひと呼吸に意識を向けるように、一日一日をもっと丁寧に過ごしてみませんか?」と参加者に語りかけていました。現在、ゲストハウスのDIYボランティアを募集しているとのこと。大場さんは「DIY初心者でも、得意な人から少しずつ教えてもらえますよ」と話しました。

広野町文化交流施設-ひろの未来館-
https://www.town.hirono.fukushima.jp/kankousports/bunka/1003725/1003727.html

■大場さんへのインタビュー記事
https://mirai-work.life/magazine/2264/

10:30 ナショナルトレーニングセンター「Jヴィレッジ」

次に向かったのは、楢葉町にあるナショナルトレーニングセンター「Jヴィレッジ」。49ha(東京ドーム約10個分)という広大な土地に、天然芝ピッチ7面、人工芝ピッチ2面、スタジアム、陸上競技用トラック、アリーナ、ホテルなどを備える、国内有数の大型スポーツトレーニング施設です。ここでは、Jヴィレッジの小名山洋介さんの案内のもと、施設内を見学しました。

1997年に開設されたJヴィレッジは、サッカー日本代表やJリーグクラブなどのトップチームから少年サッカークラブまで、幅広い世代の練習・合宿施設として親しまれてきました。しかし、震災後はスポーツ施設としての利用ができなくなり、2013年6月まで原子力災害の収束拠点として活用されてきました。2019年4月の営業再開にともない、Jヴィレッジに直結するJR常磐線「Jヴィレッジ駅」が開業し、今はサッカーだけでなく、イベントや合宿、教育旅行や企業研修などにも活用されています。

小名山さんは「ホテル業務やショップスタッフなど、さまざまな仕事があります。スタッフ採用特設サイトも開設していますので、気になる方はぜひお問い合わせください」と伝えていました。

■Jヴィレッジ
https://j-village.jp/

Jヴィレッジスタッフ採用特設サイト
https://job-gear.net/seiyofoodjv/

11:15 レストランアルパインローズ

Jヴィレッジ内にあるレストラン「アルパインローズ」は、ピッチを眺めながら食事ができる開放的なレストラン。多くのメニューに福島県産の食材が使用されているのが特徴です。

ここでは、ほっこり温まる楢葉町名物の「マミーすいとん」をいただきました。「マミーすいとん」という名前の由来は、かつてサッカー日本代表の監督を務めたフィリップ・トルシエ氏が、Jヴィレッジを訪れた際にすいとんを食べて「故郷のおばあちゃんを思い出す味」と評したことから、フランス語で「おばあちゃん」を意味する「mamie」を冠して名付けられました。その後「マミーすいとん」は町の特産品として浸透し、道の駅などでも販売されているそうです。

レストランアルパインローズ
https://j-village.jp/restaurant/

14:15 みんなの交流館 ならはCANvas/お試し住宅

続いて一行は、楢葉町の復興の象徴として2018年7月にオープンした交流施設「みんなの交流館 ならはCANvas」へ。

一般社団法人ならはみらい移住促進係の平山将士さんに、施設を案内していただきました。「ならはCANvas」には、ワークショップやイベントが開催できるオープンスペースや、ワークスペース、調理室、和室、バンドルームなどがあり、町内外の交流拠点としてはもちろんのこと、趣味、勉強、仕事に取り組むフリースペースとしても利用されています。

平山さんからは「震災の記憶を後世に伝えたいという思いから、建物の一部に被災家屋の木材を使ったり、解体された小学校の椅子などを再利用したりしているんですよ」という話がありました。

みんなの交流館 ならはCANvas 
https://naraha-canvas.com/

「ならはCANvas」のすぐそばには、移住検討者が短期滞在できるお試し住宅が整備されています。間取りは2LDKで家具・家電が完備されており、道路を挟んですぐの場所にはスーパーマーケットもあるので、気軽に滞在することができます。最長14日間利用でき、移住後の暮らしをイメージするのにピッタリ。移住に向けた一歩を踏み出したい人におすすめです。

■楢葉町お試し住宅
https://try-naraha.jp/topics/2022/10/post-368/

14:15 シェアハウスと食堂 kashiwaya / CODOU

シェアハウスと食堂 kashiwaya

お試し住宅を後にした一行はバスに乗り、JR常磐線「木戸駅」周辺へ。のどかな田園風景と旧宿場町の街並みを眺めながら、移住希望者向けのシェアハウス「シェアハウスと食堂 kashiwaya」まで移動しました。

旧・柏屋旅館を改修したシェアハウスには、20~60歳までの幅広い年代の住民が入居し、地域とのつながりを大切に暮らしています。併設の食堂では地元の食材を使用した料理を味わえるそうです。

平山さんからは「地域活動などに積極的に参加していただける方の入居を歓迎しています。ウッドデッキは住民の方々がDIYして完成させるなど、みんなで造るゲストハウスになっています」という説明がありました。

■シェアハウスと食堂 kashiwaya 
https://www.facebook.com/kashiwaya.naraha/

■kashiwaya管理人の古谷さんへのインタビュー記事
https://mirai-work.life/magazine/3180/

続いて、kashiwayaから徒歩5分程の場所にある楢葉町移住相談窓口「CODOU/コドウ」へ。「CODOU」という名称には、楢葉町で新しい物語を紡ぐ人、一人一人が「どきどき」「わくわく」する“鼓動”を重ね合い、みんなでよりよい地域をつくっていきたいという願いが込められています。

建物の1階には移住相談窓口や交流ラウンジ、2階にはレンタルオフィスがあり、楢葉町で新しいコトを始めたい人の活動拠点として利用されています。平山さんは楢葉町の起業・開業環境について「ビジネスチャンスは町中にあります。例えば、夜間に営業しているようなお店もまだまだ少ないので、飲食店を開きたいという方もチャレンジしやすいと思います」と話されていました。

■楢葉町移住相談窓口「CODOU/コドウ」
https://try-naraha.jp/

15:45 福島県立ふたば未来学園中学校・高等学校

楢葉町の見学を終えた一行は広野町に戻り、2015年に開校した「福島県立ふたば未来学園中学校・高等学校」へ。ふたば未来学園は、震災後に休校した双葉郡内の5つの県立高校(双葉高校、浪江高校、浪江高校津島校、富岡高校、双葉翔陽高校)に代わるかたちで生まれた中高一貫校です。

「変革者たれ」という建学精神のもと、地域課題の解決に取り組む「未来創造探究」や海外研修などの独自のカリキュラムを取り入れながら、革新的な学びを生み出しています。放課後には、地域の方が集まるコミュニティスペースとしても利用されています。

ふたば未来学園に併設されている「双葉みらいラボ」

ここでは、ふたば未来学園の学校支援統括コーディネーターであり、校内にあるユースセンター「双葉みらいラボ」の拠点長を務める、「認定NPO法人カタリバ」の横山和毅さんにお話を伺いました。
※生徒が放課後や休日などに集い、自由に過ごせる施設のこと。

カタリバは、学校教育をサポートするコーディネーターとして、子どもたちの居場所づくりやいつでも学べる環境づくり、海外出身の子どもへの学習サポートなどを行う支援団体です。主に10代の学生たちが意欲的に学び、自由に創造力を伸ばせる環境を提供することで、子どもたち一人一人が「どんな環境や状況でも、未来は自分たちで創れる」と実感できるような社会を創ることを目指しています。

カタリバが運営する双葉みらいラボでは、生徒主体で運営する「cafeふぅ」のサポートを含め、生徒が放課後20時まで利用できる場を提供。1日約40名の生徒が過ごし、それぞれの学びを追求するなかで、各種コンテストで優秀賞を受賞する生徒も輩出するなど、子どもたちの進路開拓にもつながっているのだそうです。

ツアー参加者からの「生徒たちは、普段どのように過ごしていますか?」という質問に対し、横山さんは「静かに過ごしたい生徒、グループで集まって活動をしたい生徒など、その時の状況によってうまくスペースを使い分けて利用しています。地域に開かれた学校なので、在校生以外にも、卒業生たちが訪ねてきて近況報告をしてくれることもあります。『cafeふぅ』には、地域のママさんたちが子どものお迎えの帰りに立ち寄る姿も見られますね。今後も定期的にイベントを開催し、地域に開かれた学校づくりを行っていきます」と答えました。

■福島県立ふたば未来学園中学校・高等学校
https://futabamiraigakuen-h.fcs.ed.jp/

■ふたば未来学園紹介記事
https://mirai-work.life/magazine/4009/

ツアーに参加して

地方移住を考える上で、移住希望先の地域の歴史や文化、風土を理解することが大切と思っていましたが、今回のツアーで地域活性化のためにさまざまな活動をしている方々と出会い、「地域における自分の役割は何か?自分はどのように地域に貢献できるか?」という観点から、移住後の暮らしをイメージすることも大切だと気付かされました。

今年度開催される、ふくしま12市町村支援センター主催の移住体験ツアーは、残すところあと2回。ツアーで周る地域の基礎情報や行程を紹介する事前オンラインセミナーも開催していますので、ぜひお気軽にご参加ください。

今年度開催された移住体験ツアーのレポートはこちら
2022年7月30-31日 南相馬市&浪江町
https://mirai-work.life/magazine/2433/
2022年8月27-28日 川内村&富岡町
https://mirai-work.life/magazine/2577/
2022年9月17-18日 飯舘村&川俣町
https://mirai-work.life/magazine/2913/
2022年10月8-9日 田村市&大熊町
https://mirai-work.life/magazine/3279/
2022年11月19-20日 葛尾村&浪江町
https://mirai-work.life/magazine/4157/
2022年12月3-4日 広野町&楢葉町
https://mirai-work.life/magazine/4285/

※所属や内容、支援制度は取材当時のものです。最新の支援制度については各自治体のホームページをご確認いただくか移住相談窓口にお問い合わせください。
取材・文・撮影:熊野優美子