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【参加者募集中!】現地ツアーとオンライン講座で起業を描く「起業スクール」

未来ワークふくしま

【参加者募集中!】現地ツアーとオンライン講座で起業を描く「起業スクール」

福島12市町村で行う2回の現地ツアーと、実績豊富な講師によるオンライン講座で、事業計画書づくりまで寄り添う起業スクールです。福島12市町村で起業や新規事業への取り組みを検討している方は、ぜひご応募ください。(応募期限:8月31日)
【起業コミュニティ参加者募集!】福島12市町村での起業に興味がある方、集まれ!

未来ワークふくしま

【起業コミュニティ参加者募集!】福島12市町村での起業に興味がある方、集まれ!

福島12市町村で起業したい、自分でお店をはじめたい人々が集い、交流と情報交換をするためのオンラインコミュニティです。「数年以内に福島12市町村で起業、開業の意思がある方」「今の生活から福島12市町村への移住に関心のある方」は、ぜひご参加ください。
若者の「挑戦の場」として、福島が選ばれる理由

外部リンク

若者の「挑戦の場」として、福島が選ばれる理由

ゼロから挑戦できるまち──。そんなキーワードとともに、福島県が今、若い世代から移住先として注目されている。東日本大震災から12年が経過し、復興の歩みを進める福島では、もともと住んでいた住民の帰還に加え、他県からの移住者も増加。

MESSAGE

復興と再生がすすむ「ふくしま12」であなたの挑戦をサポートします

haccoba Craft Sake Brewery(クラフトサケブルワリー)

東日本大震災と原発事故により、大きな被害を受けた福島12市町村

10年以上の時を経て、いま再び、ひとが集い、まちが動き出し、新しいモノ・コトが次々と起こる場所へと生まれ変わりつつあります。

一度は多くの人が住めなくなったまちで、住民みんなでゼロから地域をつくっていこうという場所は、日本中でもここしかないでしょう。だからこそ、「いつか、こんなことをやってみたい」「自分にも何かできるかな」というあなたの「いつか・何か」といった想いが、ここならきっと『カタチ』になります。市町村としても、他地域に比べて手厚い起業支援金や移住支援金などで、あなたの起業・開業をサポートします。

本特設サイトでは、福島12市町村での起業・開業に関するさまざまな情報発信をおこなっています。

すでに移住して新しいことを始めた先輩起業家のストーリーや、起業・開業の準備や仲間づくりの拠点としても活用できるコワーキングスペースの情報も充実。福島12市町村のそれぞれの特徴など、移住創業の第一歩を応援する情報や記事をご覧いただけます。

さらに「具体的に話を聞いてみたい」「自分にはどのような制度が使えるか?」といった相談対応や、「実際に地域を訪れてみたい」「試しに滞在してみたい」といったニーズにお応えする現地ツアーやイベントなどもご用意しています。

こうしたサポートのある福島12市町村が、あなたの挑戦を待っています。
まずは「知る」ことから、起業・開業の一歩を踏み出してみませんか。

福島12市町村とは福島第一原子力発電所の事故により、避難指示等の対象となった田村市、南相馬市、川俣町、浪江町、富岡町、楢葉町、広野町、飯舘村、葛尾村、川内村、双葉町、大熊町を指します

南相馬市の起業型協力隊の活動の様子。西山里佳さんによるArtvivaプロジェクト
田村市

Feature

一度、ゼロになったからこそ、さまざまな機会にあふれている福島12市町村。
復興や避難区域だったという共通点はありますが、その特色は地域によってさまざまです。以前より続く産業や、今見直されている文化の価値。人が集まるスポット情報や地域のニーズなど、「起業・開業のたね」になりそうな情報を集めました。

まちのこと

気になる市町村を名をクリックすると、ポップアップで情報が表示されます

  • 南相馬市
  • 田村市
  • 川俣町
  • 浪江町
  • 富岡町
  • 楢葉町
  • 広野町
  • 飯舘村
  • 葛尾村
  • 川内村
  • 双葉町
  • 大熊町
南相馬市 飯舘村 川俣町 浪江町 葛尾村 田村市 川内村 双葉町 大熊町 富岡町 楢葉町 広野町

南相馬市の情報

  • 主要産業

    ロボット・ドローンなどの先端産業

    「ロボットのまち南相馬」を掲げる南相馬市では、ロボット産業を将来的な発展の可能性を持つ新産業の1つとして考えています。南相馬市は福島イノベーション・コースト構想の中核である福島ロボットテストフィールドを擁しており、様々な開発・製造拠点やロボット産業に関わる企業の参入が進んでいます。今後も、ロボット分野における日本全体のイノベーションをけん引する役割が期待されています。

  • 特産品

    南相馬市は、豊かな自然を擁しており、さまざまな海・山・川の幸に恵まれ、新鮮なものが手に入りやすい環境にあります。その中でも特徴的な農産物をご紹介します。

    米「天のつぶ」

    15年の年月をかけて開発された福島県のオリジナル品種で、南相馬市で最も生産されている米種です。しっかりとした食べ応えのある食感が特徴的。震災後に一時作付け制限が行われましたが、2014年から徐々に営農再開が進み、南相馬米として販売されるようになりました。

    ブロッコリー

    全国でも上位に入る生産量を誇るブロッコリー。肥沃な大地で丁寧に栽培されたブロッコリーは、JAに出荷後も氷詰めで鮮度を保つなど、まごころを込めて消費者に届けられています。

  • 地域資源

    相馬野馬追

    毎夏、3日間で行われる伝統行事で、国指定重要無形民俗文化財に登録されています。その起源は相馬氏の祖といわれている平将門が野に馬を放ち、それを捕らえる軍事訓練が始まりと伝えられています。甲冑姿の騎馬武者が疾走する「甲冑競馬」や「神旗争奪戦」、野馬を白装束の御小人が素手で捕まえ神前に奉納する古来の神事に則った「野馬懸」などが行われます。いにしえの時を経て、現代になお息づく南相馬市を代表する行事となっています。

    伝統と最先端が融合した新しいまちづくり

    南相馬市には一千有余年の歴史を誇る相馬野馬追と、福島イノベーションコースト構想でのロボットテストフィールド稼働といった「伝統と最先端の融合」があり、他の地域とは違った形で新しいまちづくりが進んでいます。

  • 地域の取り組みと課題

    若者起業家の集積・まちづくり

    南相馬では、地方でやりたいことが、実行できる、自分たちのやりたいことがチャレンジできる環境づくりを積極的に進めています。

    地域の課題や資源に焦点をあてたプロジェクトを推進するNext Commons Lab南相馬には地域起業家のパイオニアも多数存在し、起業家を育成サポートするNASAプロジェクトもスタート。みなみそうま移住相談窓口「よりみち」ではまちづくりや若者交流を、また株式会社ゆめサポート南相馬では創業・資金調達の相談対応等を行っています。今後も想いを持って挑戦する起業家の方々の仲間づくりも含め、移住と起業を包括的にサポートする体制づくりが進められる予定です。

    地域産業・資源の活用

    南相馬市では先端産業が発展し、文化を活用したまちづくりも進んでいますが、加えて、南相馬市に進出するロボットベンチャー企業と地元製造業の協業、大型圃場の整備やITを活用した農業、馬事文化を次世代へつなぎ伝統を支える事業など、地域産業や資源の更なる活用が求められています。

起業相談窓口

田村市の情報

  • 主要産業

    農林業、畜産

    田村市の主要産業は農林業や畜産などの第一次産業です。農業では、夏は涼しく冬の雪が少ない気候を生かしてピーマン・トマトの夏秋野菜の生産が盛んです。また葉たばこの一大生産地としても知られていました。和牛や鶏卵などの畜産業や、ブランド杉である「田村杉」をはじめとする林業も再生が進んでいます。

    製造業

    田村市には多数の工場があります。機械部品やカーエアコン、化粧品、衣料品など、多種多様な商品が生産されています。

  • 特産品

    加工品

    エゴマや鶏卵、葉タバコなど多様な特産品がありますが、それをモチーフや原材料としたお菓子はお土産品として人気です。「たばこ煎餅」、「かりんとう饅頭」、「みやこじスイーツゆい」の商品などがあります。また、現地でエゴマから作られる「エゴマ油」や「じゅうねん味噌」は現地で栽培から製造まで行っています。

    飲料

    土地の7割が森林である田村市は水に恵まれた地域です。あぶくま鍾乳洞の石灰岩層を、長い年月をかけ浸透してきた地下水である「あぶくまの天然水」は天然ミネラルが豊富。他にも、阿武隈高地で採れるホップを利用した「クラフトビール」や、地産の米を使った「黒米甘酒」や日本酒「あぶくま」があります。

    その他

    清らかな伏流水で養殖された「福うなぎ」や、工房で一つひとつ丁寧に加工された「ハム工房都路」商品など、六次化の取り組みが広がっています。

  • 地域資源

    あぶくま洞・入水鍾乳洞

    全国でもここでしかみられない希少な鍾乳石がみられる鍾乳洞。ケイビングや冬季のイルミネーションなどがあり、季節を問わず多くの観光客が訪れています。

    天体観測

    澄んだ空気と山に囲まれた田村市は、市街の光が届きにくく、天体観測にうってつけの環境です。県内最大級の天体望遠鏡がある「星の村天文台」は星空マニアや子どもたちに人気のスポットです。

    ムシムシランド

    昆虫といえば田村市!を目指している田村市にある、自然に近い環境で数多くの昆虫と触れ合える施設です。夏休みシーズンには、カブトムシ1000匹と戯れたい子どもたちに大人気です。

    グリーンパーク都路

    芝生が広がるグリーンパーク都路では、オートキャンプ・ディスクゴルフ・展望台など様々なアクティビティが楽しめます。クラフトビールの醸造所「ホップガーデンブルワリー」や「ドローンポート」もあり、広々とした開放的な敷地を多くの人が訪れています。

    自然環境

    ハイキングや散策に適した大滝根山・高柴山・片曽根山や、迫力のある行司ヶ滝など。また春には、映画ロケに登場した「小沢の桜」や樹齢400年の「永泉寺の桜」なども名所となっています。

  • 地域のニーズ

    若者が住みやすく、子育てをしやすいまちづくり

    約3.5万人が暮らす田村市ですが、その経済や生活を支えていく若手や子どもたちの人口減少は日本全国同様、この地域でも課題となっています。子どもたちが伸びやかに育ち、また子育て世帯が住みやすくなるような街づくりが求められています。

    空き家の活用

    転居などで空き家を抱えている方と、移住者など空き家を利用したい方の両者に向けた、使いやすい空き家関連サービスやマッチングなどは今抱えているテーマです。

    農業・林業の後継者、担い手確保

    主要産業である農業・林業の担い手不足は全国的な課題ですが、田村市も例外ではありません。耕作放棄地が増えると、景観の悪化や有害鳥獣の増加など、生活環境への悪化も懸念されます。それを防ぐため、田村市では「人・農地プラン」を地区別に話し合って作成し、今後10年の地域農業の在り方を住民主体で考えています。新規就農者向けのお試し就農体験なども行なっています。

    また豊かな山林資源を活かしながら、林業を守り、次の時代をつくっていく林業の担い手も求められています。農業・林業を元にした地域産品の創出や六次産業化も、開拓の余地が多くあります。

川俣町の情報

  • 主要産業

    絹織物業

    川俣町は「絹の里」として知られた日本有数の絹織物の産地です。桑の育成に適した気候風土のため古来から絹織物が生産され、江戸末期には海外への輸出品としても重宝されました。1400年前から現在に至るまで、養蚕や機織りの技術が継承されています。

    養鶏業

    闘鶏用のシャモを食用として改良し、川俣シャモとして生産。生産者同士が団結し、加工品も含めて、町内で生産過程の一元管理が徹底されています。世界一長い川俣シャモの丸焼きが楽しめる「川俣シャモ祭り」なども開催され、町のメイン産業のひとつとなっています。

    花卉栽培

    復興支援プロジェクトとして、土の代わりに古着をリサイクルしたポリエステル媒地を用いてアンスリウムの栽培が開始されています。他にも気温の寒暖差を活かし、良質なトルコギキョウや小菊などの生産が行われています。

    自動車部品製造業・電子部品製造業

    高速道路へのアクセスが便利な川俣町では、製造業は町を支える主要産業のひとつです。以前より特に自動車部品や電子部品などを製造する工場を複数擁しており、町内に5つの工場団地も存在しています。町としても独自の助成金や補助金など起業立地支援制度を行っており、震災を機に新たに開設された工場も。

  • 特産品

    川俣シルク

    川俣シルクの質の高さと技術力は世界最高水準を誇り、海外のハイブランドからも注目されています。髪の毛よりも細い糸を織って作られた「フェアリーフェザー(妖精の羽)」は「ものづくり日本大賞 内閣総理大臣賞」、「グッドデザイン賞」なども受賞しました。

    川俣シャモ

    阿武隈山地の豊かな自然の中、平飼いでのびのびと育てられた川俣シャモは、深いコクと弾力のある肉質が魅力です。全国トップクラスの地鶏として、著名なフレンチやイタリアン料理店などでも採用されています。

  • 地域資源

    コスキン・エン・ハポン

    日本最大級のフォルクローレ(南米のアンデス山脈地方で歌い継がれる民族音楽)の祭典が毎年10月に開催されます。

    川俣町ロードレース大会

    緑あふれる川俣町を走るロードレース大会が春頃に開催されています。

    道の駅かわまたシルクピア

    五感を刺激する道の駅をコンセプトに整備され、2020年にリニューアルオープン。織物の伝統を伝える「おりもの展示館」や染色の研修・体験ができる「からりこ館」、特産品を買える「かわまた銘品館シルクピア」、農産物直売の「愛菜館ここら」から構成されています。

  • 地域のニーズ

    人が集まれる場

    コワーキング/コミュニティスペースなど仕事の協業やイベント、展示会などに利用できるスペースの需要が求められています。

    特産品活用

    特産品として知られている川俣シルクをさらに魅力的な製品にしていくことや、川俣シャモの販路拡大・ブランド力強化などを協業できる人材が必要です。

    空き家・空き店舗活用

    空き家不足のため現在所有者への調査が進んでいます。2022年には移住者向けに、空き家改修のための助成金制度が開始されました。また、商店街にも空き店舗が存在しており、活用の可能性は広がっています。今後、首都圏へのアクセスの良さを活かしたサテライトオフィス事業や、人が集まる場づくりなど空き家・空き店舗活用の自由なアイディアが求められます。

    その他

    若手の新規就農者による農業振興や、近隣市町村にはない独自の産業の創出など、さまざまな分野で人や新たな事業が求められています。

浪江町の情報

  • 主要産業

    大堀相馬焼

    江戸時代からの歴史をもつ、浪江町の大堀地区で生産されている焼物です。器全体に広がる青ひび、冷めにくく手に持っても熱くならない二重焼き、相馬藩の御神馬などを描いた駒の絵が特徴的です。

    震災後、窯元や職人も避難を余儀なくされましたが、仮設拠点や各自の避難先で伝統を絶やさぬよう試行錯誤を続け、再びその歴史を紡ぎ続けています。

    水素エネルギー

    2050年カーボンニュートラル(脱炭素社会)の実現に向け、エネルギーの地産地消を目指しています。世界最大級の太陽光発電を利用した水素製造拠点「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」を設立。地域資源を生かしながら水素エネルギーをつくり、運び、発電やモビリティに使う「水素サプライチェーン」の構築で、地域経済・雇用の活性化を担っています。

    木材加工業

    震災後、新たに整備された棚塩産業団地に「福島高度集成材製造センター(FLAM)」が開設され、2022年から本格稼働が始まりました。原木加工から集成材までを一貫生産できる施設を擁し、高強度・高耐火性・高接合効率などの加工により、付加価値の高い木材を生産しています。集成材は高輪ゲートウェイ駅などにも使われており、国産材の新たな需要拡大や林業の再生につながることを期待されています。

  • 特産品

    なみえ焼きそば

    通常の3倍ほどある極太の中華麺に、濃厚なソース・もやしと豚肉のみというシンプルな具が特徴の焼きそばです。B-1グランプリで一躍有名になり、お土産品としても人気です。

    しらす

    請戸漁港で水揚げされる浪江のしらすは郷土料理にも使われる昔からの特産品です。震災後、しらす干しやちりめんじゃこなどの加工施設も新設され、再び全国へ届けられています。

    玉ねぎ

    涼しい夏と雪の少ない冬という温暖な気候での栽培に適しており、甘みが強い品種を独自に研究開発した「浜の輝」は浪江町オリジナルブランド玉ねぎです。産地化に向けた主力品種として期待が集まっています。

    エゴマ

    浪江のエゴマは、県内一の作付面積を誇っています。除染で安全になった農地は、同時に肥沃な表土を失い地力が下がった状態です。そのような農地でもたくましく育つエゴマは、震災後の浪江町を支えています。エゴマ油やふりかけ、ジャムなどにも加工されています。

  • 地域資源

    道の駅なみえ

    復興のシンボルとして誕生した道の駅。特産品をはじめとする買い物や食事ができ、セミナー利用や町の情報発信の拠点としてなど、多様なかたちで利用されています。お土産にはももクロとのコラボグッズも並び、人気を博しています。

    請戸小学校

    浪江町の海から300mの場所に位置し、震災と津波による大きな被害を受けながら全員が無事に避難できたことで知られています。現在は震災遺構として当時の姿を留め、震災の記憶と防災について考えるきっかけとして一般に公開されています。

    浪江の虎

    浪江町商工会青年部が主催している、浪江町内で起業したばかりの人、起業したい人、イベントをしたい人などがプレゼンテーションを通じ、商工会青年部や地元企業、一般参加者から協力や寄付を募る事業です。現地の声を聞いたり、繋がりを得たい方にはおすすめの場です。浪江に進出を考える企業向けには「浪江町事業所プレゼン&ビジネスマッチング」も行われています。

  • 地域のニーズ

    営農再開

    2023年、浪江町の室原・末森・津島地区の避難指示が解除予定となっています。農業が盛んだったこの地域で、農業の再生が本格化することが見込まれています。しかし必ずしも震災前と同じ規模で営農再開を行うわけではないため、新しい営農スタイルの構築が必要です。

    例えば、新しい技術を用いた農業経営や、通作する農家の一時滞在・宿泊施設、また農業関連の移住希望者の住宅などが新たなニーズとして考えられます。現時点でも、周辺自治体に居を構えて通いで農業をしている人は多く、一方で、移住希望者が農業のできる土地付き空き家を探しているニーズもあるため、新規就農者や移住者が空き家・土地を借りて暮らしつつも家主が通作時に滞在できるようなホームシェアリングなども、新たな営農スタイルの一つとして起業可能性がある領域といえるでしょう。

    産・加工・販売を複合させた六次化経営による付加価値を高めていくためにも、従来の形式にとらわれないさまざまな農業の在り方を共に考え、実行していく人が求められています。

富岡町の情報

  • 主要産業

    農業

    震災前、富岡町には900haの田んぼと、200haの畑が存在していました。2017年の町民の帰還と共に営農再開に向けた取り組みが始まっています。水稲、そして近年は玉ねぎの生産に力を入れています。

    廃炉関連産業

    福島第二原発の廃炉作業には、建設会社・ITシステム企業・エネルギー会社・ロボット開発会社など多様な企業が集い、40年以上に渡る取り組みが始まっています。富岡町には「東京電力廃炉資料館」もオープンし、福島原子力事故の事実と廃炉事業の現状を記録・公開しています。

  • 特産品

    玉ねぎ

    気候的に栽培に適しており、獣害の被害にも遭いにくい玉ねぎは営農再開の主力に。ドレッシングやレトルトカレー、パウダーを活用したせんべいなど加工品にも活用されています。

    日本酒

    震災後、諦めずに立ち上がった富岡町の農家さん達によって育てられた福島県推奨酒米「福乃香」を100パーセント使用した日本酒「富岡魂」が2021年に発売されました。酒米の栽培再開計画もあり、今後の特産品として期待されています。

    ワイン

    町がまだ無人だった頃に設立されたとみおかワインドメーヌが中心となり、震災後の町を盛り上げ、新たな産業をつくるために、ワインの生産が始まっています。2025年までには、ワイナリーを整備し、町内でのブドウの栽培からワインの醸造までを担う計画です。

  • 地域資源

    夜の森の桜並木

    夜の森地区には1500本の桜が植えられており、特に夜の森の桜並木は桜の開花時期や冬場にはライトアップやイルミネーションも実施され、幻想的な景色が楽しめます。4月上旬には桜まつりも開催されています。

    さくらモールとみおか

    スーパーなどが入ったショッピング施設です。富岡町の復興拠点として整備され、地域住民の生活を支えています。

    富岡アーカイブミュージアム

    震災翌日には全町避難を余儀なくされた富岡町。震災前の住民の生活の様子と比較しながら、震災と原子力災害を境に、町にどのような変化が起きたのかを伝える資料館です。

    学びの森

    大屋根と自然に包まれた交流空間というコンセプトで建てられた複合文化施設「学びの森」には学習活動の発表や催しのための大ホールや図書館等があります。

    ふたばいんふぉ

    双葉郡の総合インフォメーションセンターとして、双葉8町村の現状を共有し、広く伝えるために、写真やデータなどのパネルをメインに双葉郡の様々な情報を提供し、新しい繋がりの場を提供しています。

  • 地域のニーズ

    商業施設

    カフェやレストランなどの飲食店、パン屋、理美容関連などは数が少なく、生活に必要な商業施設の住民ニーズは高いです。

    余暇を楽しむためのサービス

    余暇を楽しめるアクティビティや温泉施設などは競合が多くなく、開拓の余地は多分にあります。また、町のシンボルである桜関連のサービス・商品なども求められています。

起業相談窓口

楢葉町の情報

  • 主要産業

    農業

    農業は基幹産業として、営農再開が町をあげて支援されています。従来の水稲栽培に加え、震災後に力を入れているのはサツマイモ栽培で、国内最大級の甘藷貯蔵施設等も整備されています。新規就農者も増えており、新たな一大産地としての道を歩み始めています。他にも比較的温暖な気候を利用して栽培されている柚子は、酒やサイダー、中学生による企画でハンドソープにも使われています。また、室内で土を使わない養液栽培を行うトマト栽培が行われるなど楢葉の農業は再び盛り上がりをみせています。

    工業・製造業

    廃炉作業に利用される遠隔操作ロボットを研究するための楢葉遠隔技術開発センターを擁する楢葉町には、機器や部品の製造を担う廃炉関連企業が多く進出しています。また、新エネルギー産業にも注目が集まっており、電気自動車の普及に伴う電池需要にかかせない、水酸化リチウム供給工場が稼働しています。他にも主要な公共施設での再生可能エネルギー利用や、Jヴィレッジなどに純水素型の燃料電池システムを導入したりするなど、新しいエネルギー施策が次々と導入されています。

  • 特産品

    楢葉町独自のブランド米である「楢葉う米」は均質化された1等米のみを使用した「コシヒカリ」と「天のつぶ」が販売されており、ストレス緩和に効くGABA成分が多く含まれた「GABA+(プラス)」など、他では手に入らないオリジナルな米の開発・生産を行っています。また、楢葉町でとれた酒米「夢の香」を使用した日本酒「楢葉の風」も人気です。

    町の名産品である"木戸川の鮭"。楢葉町では鮭の孵化・放流・捕獲を行っており、日本有数の捕獲数を誇っています。秋の鮭溯上の時期になると、木戸川鮭簗場で毎日行われるあわせ網漁を見るために、多くの観光客が訪れます。鮭に関連した加工品の生産も盛んです。

    マミーすいとん

    楢葉町の郷土料理として食べられていたすいとん。J-ヴィレッジで当時のサッカー日本代表の監督だったフィリップ・トルシエ氏が食べ、故郷のおばあちゃんの味に似ていると言ったことから「マミーすいとん」として全国的に知られるようになりました。

  • 地域資源

    スポーツ施設

    楢葉町といえば、サッカーの聖地として知られるJ -ヴィレッジ。日本サッカー界初のナショナルトレーニングセンターです。2018年に利用が再開され、東京オリンピックでは聖火ランナーのスタート地点としても知られ、ももいろクローバーZのライブも行われるなど多くの人が訪れています。

    他にも、スポーツ公園・温泉施設・キャンプ場がある天神岬や、ジム・プール・体育館を備えたならはスカイアリーナなど、スポーツ施設が豊富です。

    笑みふるタウン

    様々な生活機能を集約した、復興拠点として2018年にオープン。コワーキング施設のある「ならはCANvas」やスーパー・ホームセンター・飲食店など10店舗が入った「ここなら笑店街」など、楢葉町での生活が垣間見える場所となっています。

    木戸ダム

    見学が再開された木戸ダムは、住民の重要な水資源として機能しています。年に数回のお祭りには多くの人が訪れ、ダム探検ツアーや貯水池クルーズなど他ではなかなか体験できないアクティビティも楽しめます。

  • 地域のニーズ

    地域の担い手・働き手

    新たに人が集まり、復興が進みつつある楢葉町では、地域の担い手・働き手が求められます。暮らしを豊かにするお店やコミュニティ形成の場、余暇の楽しみづくりなど、ニーズは他領域に広がっています。

    若者やファミリーが生活しやすい街づくり・住まい

    2022年に新たな小学校が開校した楢葉町ですが、子ども・若者のための学び場や習い事、学習塾などはまだまだ足りていません。若者や家族連れ移住者が増えていくにつれて、単身向けの賃貸やファミリー向け物件などの需要も高まる見込みです。

起業相談窓口

広野町の情報

  • 主要産業

    農業

    童謡「とんぼのめがね」の舞台になった広野町は、豊かな田畑があり、ふるさとの原風景が広がっています。雪がほとんど降らず、温暖な気候を生かし、温州みかんや国産バナナ「綺麗」、特別栽培米「ひろの米」を栽培しています。

    第一次産業は、小規模経営の兼業農家が大半を占め、稲作を中心に畜産、野菜等の複合経営農家が多いのが特徴です。その中でも主力となっている水稲では、スマート農業による有機栽培の研究が行われており、省力化しつつ安全でよりよい品質の米の生産が試みられています。

    製造業

    ㈱JERA広野火力発電所が立地していることから電気業のほか、建設業、また工業団地に誘致した工場も多く、化学原料や工業部品などさまざまな製品が生産されています。

  • 特産品

    ひろの米

    農薬や化学肥料の成分を抑え、丁寧に育てられた特別栽培米コシヒカリ「ひろの米」は同町を代表する農産物。ふるさと納税の返礼品としても採用されています。

    みかん

    “東北に春を告げるまち”とも呼ばれる温暖な広野町はみかんの栽培に適しており、温州みかん栽培の北限地とされています。ワラで冬囲いをしながら大切に育てられたみかんは秋が深まると大粒の実をつけ、あちらこちらでみかん狩りを楽しむ様子がみられます。また、マーマレードやお菓子、ジュースなどの加工品にも利用されています。

    バナナ

    震災後の農業再生に向けて、東北地方初の本格的バナナ生産に挑戦。凍結解凍覚醒法という新技術を使い、オリジナル品種「綺麗」を生産しています。生産の現場は観光農園「トロピカルフルーツミュージアム」として一般の方に公開もされています。

  • 地域資源

    J-ヴィレッジ

    サッカーの聖地として知られるJ-ヴィレッジは隣町の楢葉町とまたがる位置にあります。さまざまなイベントも行われており、楢葉町や浪江町と合同でアイドルのコンサートやハーフマラソンなどが開催され、多くの人が集まる場所となっています。

    二ツ沼総合公園

    広大な芝生広場、子どもに人気のふわふわドーム等の遊具類、国際公認のパークゴルフ場などがあり、子育て世代をはじめとする様々な世代が訪れる場所です。国産バナナ・農産物の直売所やカフェ・レストランも併設されています。

    教育の丘

    幼保連携型認定こども園「ひろぱーく」、町立広野小学校・広野中学校、アスリート育成を行っている県立ふたば未来学園中高一貫校が集積しており、幼児から高校生までが学び合う場となっています。給食無償化やタブレットの支給もあり、また学校独自の「ふるさと創造学」のプログラムなど、教育環境が充実しています。

    楢葉八幡神社

    源義家が戦勝祈願を願うために建てられた由来をもつ神社。当時、鎌倉鶴岡八幡宮から五里(約20km)ごとに八幡神社が勧請された五里八幡神社のひとつとされています。地元では花の名所として知られており、樹齢を重ねた桜やツツジなどが咲き誇る季節は特に絶景です。

    五社山

    源頼義とその息子の伝説が残る山。標高約685mあり、山頂の展望台からは太平洋を一望できるハイキングに人気の山です。周囲には散策道があり、森林浴はもちろん、秋には美しい紅葉を楽しむことができます。

    大滝

    阿武隈山地から流れ出し、広野町を横断して太平洋に注ぐ浅見川。その上流は奇岩怪石と、うっそうとした新緑に包まれた渓谷になっています。大滝は清らかな流れと豊かな水量で見るものを圧倒し、手前には、石を積み上げてできた大滝神社がまつられています。

    温泉

    広野町には複数の温泉があります。江戸時代から続く名湯「折木温泉」は観光客に人気です。

  • 地域のニーズ

    住民と新住民(作業員)との共生

    J-ヴィレッジが原発事故収束の前線基地となった影響で、 全国から集まった数千人の原発作業員が滞在し、暮らすようになった広野町。40年近くかかると考えられている廃炉作業を支え続けている町で、現在も2千名近くの従事者が暮らしていると言われています。

    避難により地域コミュニティが分断された上に、のどかな町に暮らしていた住民と、男性の多い復興従事者というなじみの薄い人たちが共に暮らすこととなったことで、さまざまな不安や不満も生まれました。お互いが隣人として心地よい距離感で暮らすために、地域コミュニティの再構築や工夫が求められています。

    新しい農業のカタチ

    現在の農業は、水稲を中心に、大豆・そば・麦等の作付けにも取り組まれています。今後の新たな展開に向けて、高収益作物等の導入や畑作物への転換、飼料用米の栽培を推進することが水田収益力強化ビジョンで提唱されており、町をあげて新たな農業に向けた取り組みが始まっています。

    主力となっている水稲では広野町産米のブランド化を行うこと、またさまざまな農作物を利用した第六次産業化は開拓の余地が多くあり、安定的な農業収入や自立した経営につながることが期待されています。また、地域における担い手不足や高齢化も課題となっており、農地の集積や担い手育成、新規就農者の確保なども必要とされています。

起業相談窓口

飯舘村の情報

  • 主要産業

    農業

    農業を始めとする第一次産業は、主要産業として村の誰しもが関わってきた大切な生業です。震災後、2017年から販売用の米作りを再開。通常の稲作に加えて全国でここだけでしか育てられていないもち米「あぶくまもち」の本格栽培も始まっています。野菜も多様な種類が栽培されており、震災で休業となった直売所が食品加工施設として再開されるといった動きも出ています。

    花卉栽培

    飯舘村では花卉の栽培が盛んです。さまざまな花農家のもとで、カスミソウ、トルコギキョウ、リンドウ、アルストロメリア、スターチス、ユーカリなど多様な花が栽培されています。また、実際に訪れて楽しむことができるチューリップ農園やダリア園など花農園もあります。

    畜産業

    飯舘村は「飯舘牛」を含む黒毛和牛の肥育や仔牛の生産地として知られてきました。避難指示の解除後、村をあげて“までい”ブランド復活に取り組んでいます。

  • 特産品

    野菜

    いいたて雪っ娘かぼちゃ、イータテベイク(じゃがいも)、行者ニンニク、ヤマオトコ(ナツハゼ)、じゅうねん(エゴマ)、信州大そば、キラリボシ(なたね)、葉わさびの他、高原地帯の気候を生かした多様な野菜が生産されています。

    米製品

    昔ながらの凍み餅などが人気です。季節限定のどぶろくもおすすめです。

    花卉

    アルストロメリア、トルコギキョウ、リンドウ、カスミソウ、スターチス、ユーカリなど

  • 地域資源

    アウトドアレジャー

    村民の森あいの沢(キャンプ場)、はやま湖(真野ダム)でのフィッシングなど、豊かな自然を活かしたアウトドアレジャーが人気です。「日本で最も美しい村」連合加盟村として、心洗われる景観が楽しめます。また、高原ならではの気候風土で夏は涼しく過ごせます。

    等身大の事業を支援

    大きな事業ではなく、生業として自身の身の丈にあった起業を村としても支援。地域おこし協力隊のつながりも強く、地域の他の事業者とのコラボや協働に歓迎的な雰囲気をもっており、村独自の新たなビジネスが生まれる可能性を秘めています。

  • 地域のニーズ

    自然を活かしたモノ・サービスづくり

    飯館村は、自然豊かで静かな環境でのモノづくりにおすすめです。自然を題材にしたアート作品から実用的なものまで、さまざまなモノが実際に生み出されています。また自然の景観を活かしたアウトドアやレジャーサービスなどの開発余地も多分にあります。

    住宅

    現在新たに転入する方々向けに、すぐに住めるところが少ないため、移住ニーズの高まりに合わせて住宅ニーズも上がると思われます。

葛尾村の情報

  • 主要産業

    畜産業

    山に囲まれた葛尾村には、畜産に必要な土地と水資源が豊富にあります。自然資源を生かし、古くから繁殖農家を中心に、和牛や養豚の畜産業が営まれていました。震災後も、和牛の繁殖・肥育の経験者を中心に畜産業は復活しつつあり、若手や新規参入者も徐々に増え、葛尾村の中心産業として育っています。また、メルティーシープという国産の羊肉も生産されており、味と質の良さから有名店などに卸されています。

    林業

    震災以前は、浜通りの木材の一手を担うのが葛尾村でした。震災後、一時的にその営みは足を止めましたが、里山再生計画も進み、林業の担い手となる企業も村に戻ってきました。

    農業

    葛尾村では、豊かな森林からの水と畜産の肥料で田畑を耕し、その作物を得る循環経済が成り立っていました。稲作と畑作、そして畜産業を共に営んできた農家が多くあり、耕畜連携が昔から行われてきました。震災によりこうした循環は途絶えましたが、現在では、米・蕎麦・エゴマや、林業を生かしたしいたけなどの栽培が行われ始めています。また、東北大学によるマンゴーなどの温室栽培も新たな特産品開発として試験栽培が開始しました。

  • 特産品

    金泉ニット

    震災以前は愛知に工場がありましたが、震災を機に雇用創出をするため葛尾村に移転。糸の開発・デザインから生産までを自社で手がける日本有数のニット工場です。職人のこだわりが仕立てに表れた上質なホームガーメントのニット地は、海外メゾンや有名ブランドにも多数採用されています。

    凍み餅

    葛尾村の米を使ってつくられた凍み餅は、阿武隈地域のソウルフードともいえる特産品。冬場の乾燥した厳しい寒さと強い風を利用して、1ヶ月ほど凍らせることで完成します。今もおかあさんたちの冬仕事として作られています。

    かつらお胡蝶蘭

    大輪で花持ちの良い高級胡蝶蘭(Hope white)が生産されています。東北では生産実績のなかった胡蝶蘭ですが、研究開発を重ね、花が大きく肉厚な蘭が育つことがわかってきました。太陽光発電設備と室内温度調節にAI技術を用いて栽培されており、今後の発展が見込まれます。

  • 地域資源

    自然環境

    眺望と豊かな自然が楽しめる「五十人山」、3つの神社を内包する標高1057mの「日山(天王山)」はいずれもハイキングが楽しめる秀峰です。また「葛尾川・高瀬川渓流」はアユ釣りやイワナ・ヤマメの宝庫として県内外から多くの釣り人が訪れます。大自然をそのまま満喫できるキャンプ場、葛尾村森林公園「もりもりランドかつらお」も2022年より営業を再開しました。

    観光

    5月頃に深紅の花畑が村の各地で広がる「クリムゾンクローバー畑」、しだれ桜が楽しめる松本一族の邸宅跡「葛尾大尽屋敷跡」などがあります。「葛尾村復興交流館あぜりあ」では観光を含めた葛尾村のさまざまな情報発信を行っています。

    その他

    「葛尾村スマートコミュニティ」事業では村の中心部でエネルギーの地産地消を目指しています。村の中心に太陽光発電設備と蓄電池を設置し、住宅や公共・商業施設に電力を供給。電気自動車にも使われています。村をあげて「エコ・コンパクトビレッジ」の実現を目指しています。

    アーティスト活動支援

    アーティスト支援事業「Katsurao Collective」では、アート活動のための滞在を行う「アーティストインレジデンス」や旧校舎を活用したワークショップスペース「かつらお企画室」を運営。クリエイティブ人材の滞在・活動を通じて地域の資源発掘や文化創造を行っています。

  • 地域のニーズ

    仕事や居住に使える新たな建物や生活サービス

    移住ニーズが徐々に高まる葛尾村ですが、住居などの建物、特に若い世代がすぐに居住・利用できる民間アパートやコワーキングスペースが足りていません。今後、葛尾村で働く方や進出する企業が増えていくに伴い、新たな建物や生活に関するサービスのニーズが高まっていくと思われます。

    畜産を生かした製品づくり

    和牛や羊など、畜産業が中心となる村のため、畜産業を活かした6次産業が求められています。例えばチーズやスイーツなど乳製品を活かした商品開発や、新たなサービス、そのPRや販路開拓など活躍の場は幅広くあります。

    高齢者が働ける産業の創出

    他地域に比べて人口が少なく、高齢化が進む葛尾村。一般的な高齢化問題に加え、高齢者が働ける産業や事業のニーズがあります。

川内村の情報

  • 主要産業

    林業

    雄大な阿武隈高地に囲まれた川内村。平均標高も約450mと高地にあり、村の多くを森林地帯が占めています。川内村は村有林がかなり多く、かつては薪炭の生産が盛んでした。8割の人口が戻った今、ふくしま森林再生事業として森林再生も進み、再び地域林業が活性化しています。

    2021年にバイオマス発電に活用される木材チップ工場が完成し、豊富な木材を活用する加工業も広がりをみせています。

    農畜産業

    森林地帯が多く耕地は全体の約5%ほどですが、高地の冷涼な気候を生かした複合経営型の農業に適しています。多くの村民が水稲・葉タバコ・高冷地野菜・畜産・養蚕などを組み合わせて営農しています。

  • 特産品

    ワイン

    復興に向けた新産業としてワインづくりが行われています。2017年に公設民営会社「かわうちワイン株式会社」が設立され、2021年には醸造施設「かわうちワイナリー」がオープンしました。標高約750mの高田島ヴィンヤードで栽培された醸造用ぶどうを基にワインを生産し、村の新産業として根付いています。

    しいたけ

    2012年には栽培を再開し、安全な菌床を利用してしいたけを生産。肉厚で高品質な「ひたむき椎茸」としてブランド化し、高級店などにも卸しています。

    いちご

    年間を通して様々な品種のいちごが栽培されており、いちご狩りが楽しめます。浄水設備が不要なほどきれいな地下水で育ったいちごは、川内村産ならではの美味しさです。

    蕎麦

    山間の清純な湧き水に恵まれ、1日の寒暖差が激しい川内村は蕎麦の生産に適しています。村内に十割そばが楽しめる飲食店も。また、蕎麦ビールや蕎麦まんじゅうなど加工品もつくられています。

  • 地域資源

    自然環境

    森林と清流に恵まれた川内村では様々な自然の表情を楽しむことができます。

    広大な落葉広葉樹に囲まれた「平伏沼」は、全国で2ヶ所しかない「モリアオガエルの繁殖地」として国の天然記念物の指定を受けました。

    他にも、車道が通り手軽なハイキングコースとして人気の「高塚山」、花の百名山としても選ばれた「大滝根山」、伝承の残る湧き水「坊主清水」などがあります。

    スポーツ大会

    広大な自然の中行われるスポーツ大会には、県内外から多くの方が訪れています。震災後、村に多くの人を呼びたいという小学生の発案で始まった「川内の郷かえるマラソン」はカエルのコスプレで走る人などもおり、盛り上がりをみせています。「かえるの郷トライアスロンinかわうち」は初心者でも挑戦しやすいコースで人気です。

    かわうち草野心平記念館「天山文庫」

    村と深い交流をもった詩人・草野心平から贈られた3000冊の蔵書を機に、当時の村民たちが全ての資材や労力を持ち寄り、村が一丸となって建てられた文庫です。

    いわなの郷

    清流にしか生息しないイワナを養殖できるのは水のきれいな川内村だからこそ。イワナの釣り堀やつかみどり、イワナ料理を楽しめるレストラン、コテージやキャンプ場での宿泊、バーベキューまで幅広いレジャーが楽しめます。

    高原のいで湯「かわうちの湯」

    肌を再生する「美人の湯」として親しまれている温泉。洞窟風呂など珍しい温泉も設置されています。

  • 地域のニーズ

    林業振興

    川内村の豊富な森林を活かした林業は、震災を機に新たな加工工場も設立され、重要な産業として位置づけられています。一次産業としての林業の担い手はもちろん、木材を活かした新たな商品・サービスやそのPR・販路開拓などに関心のある個人・企業が求められています。

    空き家の活用促進

    空き家バンクの運用はされていますが、空き家や空き地が村内には複数存在しています。通常の住居としての利用に加え、地域の振興につながるような活用方法を考えています。

    特産農産物・加工品・関連産業の開発

    川内村で生産することができる新たな特産農産物や、既にある農産物やイワナなど従来の特産品を活かした商品開発・サービスなどの六次化産業にも開拓の余地は多くあります。特に震災後、村をあげて行っているワイナリー、ワインを核とした産業振興には高いニーズがあります。

双葉町の情報

  • 主要産業

    農業

    基幹産業である農業の再生に向け、令和3年度に改訂された「双葉町地域営農再開ビジョン」の実現、令和7年度以降の営農再開を目標に取り組んでいます。 また、併せて地権者の賛同を得ながら農地整備(ほ場整備、 基盤整備等)を進め、農業法人や新規就農者など担い手を確保しつつ、土地利用型作物や園芸作物、次世代施設園芸(水耕栽培や植物工場)の取組を進める計画があります。

    建設業・製造業

    双葉町は2022年、帰還開始や役場移転等の大きな転換期を迎え、公営住宅への入居開始や、更なる雇用創出を進めています。

    町は東日本大震災と原子力災害により全ての住民の避難を長年経験しましたが、JR双葉駅の再開や常磐双葉ICの供用開始など、インフラ整備、交通アクセスの改善が進んでいます。

    そして、「働く拠点」としての新産業創出ゾーン(中野地区復興産業拠点)では、造成・整備を進めながら順次の企業立地・事業再開が進められており、2022年5月末時点で20件24社の企業が立地協定を締結し、町内の工場や企業で働く人の数も少しずつ増えています。

  • 特産品

    双葉ダルマ

    江戸時代から300年以上続く「双葉町ダルマ市」は町の象徴的な行事。地域でデザインされた双葉ダルマは、町のオリジナルキャラクターにもなっています。震災後、「七転び八起き」の意味をもつ双葉ダルマは町の復興のシンボルにもなっています。

    ダキシメテフタバ

    双葉町と「浅野撚糸」が共同開発したタオルマフラー。双葉町のサクラ・海・強豪双葉高校の甲子園のユニフォームをイメージしたカラー展開で、復興への思いが込められています。2023年には双葉町に工場とショップが開設予定で、双葉ブランドとしての展開が期待されています。

  • 地域資源

    東日本大震災・原子力災害伝承館

    震災・津波・原発事故の被害を伝える一般向けの資料が展示されており、未曾有の複合災害について学べる施設。バスで町を巡るフィールドワークや、語り部による生の声を聞くこともでき、さらに学びを深めることもできます。また、産業の中心となる「双葉町産業交流センター」も隣接されています。

    FUTABA Art District

    福島県双葉町をアートだらけにするプロジェクトで、双葉町では建物の外壁に様々なアートが描かれています。住民に馴染みのある伝統や復興をテーマにしたアートは、色鮮やかでフォトジェニック。一つひとつに、この地域への思いを込めて描かれています。

    双葉町ダルマ市

    双葉町で永く続く伝統行事。双葉ダルマが販売され、多くの方が買い求めます。町の中心に置かれた巨大ダルマを町民が引き合う「巨大ダルマ引き」や「ダルマ神輿」「奉納神楽」など様々な催しが各所で行われます。震災後も町民有志によっていわき市内で実施されてきましたが、2023年に11年ぶりに双葉町内でお祭りが開催されました。

  • 地域のニーズ

    生活インフラ

    町民の帰還が許可されたばかりの双葉町は、ゼロからの町づくりがまさに始まったばかり。生活に必要な買い物や病院、学校などの生活インフラの整備を進めています。町での生活に欠かせない商店や飲食店などのニーズも住民の増加と共に高くなっていくと見込まれます。

    また帰還に伴う新たなコミュニティが生まれるため、治安・防犯対策など安心できる地域コミュニティづくりに関する施策が求められてきます。

    新しいまちづくり

    帰還が始まり、新たな町づくりが始まった双葉町では、さまざまな取り組みが開始されています。双葉駅の西側を中心に「なりわい集落」をつくろうとするまちづくりプロジェクトもその一つ。厳しい状況にある双葉町を、新たな価値観が創出できる場所だと可能性を感じた住民や移住希望者たちが集まり、対話を重ねています。そこで「職」と「住」が分かれた従来の住宅地ではなく、暮らしの楽しみを他者と分かち合えるような住宅や町づくりを試みるなど、住民主体のエリアマネジメントが行われています。ゼロからの町づくりに関心のある方や、新しいライフスタイルに興味のある方など、さまざまな人にチャンスが開かれています。

大熊町の情報

  • 主要産業

    先端産業

    東京電力福島第一原発が立地する最前線の町である大熊町は、原発事故を機に大きな変化を迎えています。県内初の「ゼロカーボン条例」を制定し、ゼロカーボンの実現を目指した脱炭素等の地域課題解決型ベンチャービジネスの積極誘致を始めました。大熊インキュベーションセンターも開設され、新たな事業の立ち上げを町をあげて支援しています。

    農業

    先端技術を取り入れたスマート農業を目指しています。震災後、新たに始まったのが先進型水耕栽培を利用したいちご栽培。生育に適した環境を機械制御し、土ではなく培地と水を利用して栽培されています。他にもトマトやレタスなどの栽培施設の計画もあり、「環境循環」をテーマとした、豊かで魅力ある新たな農業をつくる取り組みが始まっています。

  • 名産品

    いちご

    植物工場「ネクサスファームおおくま」では、「かおりの」「やよいひめ」「すずあかね」などの品種を年間を通じて生産。ICTなど最新技術を用いており、収穫した全量で放射能調査を行うなど生産のプロセスにおいて従来の農業に囚われすぎず、より良い農業のあり方を追求しています。

    また、収穫されたいちごを加工し、いちごジャムやいちごこんにゃくゼリーなどの新商品も開発されています。

    日本酒「帰忘郷」

    4年の除染作業と3年の試験栽培を経て、大熊町産の酒米「五百万石」を利用して醸された日本酒。名前には「常に心には大熊町があり、故郷を忘れずにいる」との思いが込められています。

  • 地域資源

    廃炉関連施設・中間貯蔵施設

    JAEA(日本原子力研究開発機構)においては、放射性廃棄物や燃料デブリの安全な処理処分に向けて、福島研究開発部門を設け、県内に複数の研究や分析を行う国際的な廃炉研究開発拠点を設置しています。このうち、「大熊分析・研究センター」では、昨年秋に(2022/10~)第1棟の本格運用が始まり、分析業務が開始されました。今後の中長期に渡る廃炉に向けた研究開発と人材育成の加速に期待がかかります。

    0歳から15歳までの一貫した学び

    認定こども園と義務教育学校、預かり保育と学童保育を一体にした施設で、原発事故後12年ぶりの2023年度に大熊町内で再開されます。0歳から15歳の子どもたちがともに学び、さらに地域の方々とも協働していく学び舎です。多様性に満ちた社会において、子どもたちが自分で考え、人と協力して生きていく力を育むことができるよう、子どもたちの健やかな成長を第一に、ゼロからのまちづくりが進む大熊町だからこそできる教育の実現を目指しています。

    大熊インキュベーションセンター

    2022年、旧大野小学校を活用したインキュベーションセンターが開所されました。大熊町を実証・実装の場として事業を成長させたいと考える企業や起業家が入居しており、スタートアップ支援の拠点となっています。

    大熊町交流ゾーン

    200名収容可能な多目的ホールに、スポーツジム、図書コーナーがある交流施設「linkる大熊」、各種店舗が入った商業施設「おおくまーと」、日帰り入浴も可能な宿泊温浴施設「ほっと大熊」が隣接しており、住民が便利に利用できる施設となっています。

  • 地域のニーズ

    町のゼロカーボンビジョンに賛同する事業者

    原発事故を経験した町だからこそ、地域の再生可能エネルギーを活用した持続可能なまちづくりに取り組み始めた大熊町。2040年までに二酸化炭素の排出を実質ゼロにすることを目指しています。自家消費型の太陽光発電設備やゼロエネルギービルの新築、社用車としてEVカーを導入する際の補助金も整備しており、町のゼロカーボンビジョンに賛同いただける事業者が期待されています。

    教育関連事業

    2023年度に学校が開校されることもあり、以降、児童や中高生、ファミリー層が増えることが予想されています。その増加に伴い、教育関連やファミリー・子ども向けのサービスなどの需要は高まってくるかと思われます。

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