(株)福島しろはとファーム

(株)福島しろはとファーム

長井翔太朗さん 瀧澤芽衣さん

楢葉町栽培農作物 サツマイモ など

暮らすことで変わった
楢葉町へのまなざし

創業75年、大阪に本社を構える食品メーカー「白ハト食品工業(株)」が中核をなす白ハトグループ。茨城県、福島県、宮崎県の自社圃場でサツマイモを生産し、茨城県・宮崎県の工場でサツマイモのスイーツを製造、商品は全国の自社店舗やコンビニ・スーパーで販売しており、おいもに関わる産業を一気通貫で行っています。そんな白ハトグループが2017年から楢葉町でのサツマイモ栽培を開始、2019年には「(株)福島しろはとファーム」を設立しました。福島しろはとファームの今を牽引する長井翔太朗さん(29)、瀧澤芽衣さん(30)にお話を伺いました。

  1. 数値だけではダメ。
    安心とは体験して実感するもの
  2. サツマイモの可能性
  3. 真剣に取り組んできた人がいたからこそ
    今の町がある

数値だけではダメ。安心とは体験して実感するもの

お二人はご夫婦だとか!

芽衣さん:そうなんです。入籍したのは去年ですが、私が2015年入社、彼が2017年入社で仕事はずっと一緒にやってきた仲です。私はもともと茨城県行方(なめがた)市にある白ハトグループの別の拠点で働いていたんですが、2017年に楢葉でサツマイモの試験栽培が始まったころからこちらにも関わるようになりました。2019年にはサツマイモの貯蔵施設が完成し、そのタイミングで福島拠点の責任者になりました。翌年に結婚したので二人一緒に「福島しろはとファーム」所属になり、楢葉に移住したという流れです。私はその後、産休・育休を取って、今年の7月に復帰したところです。

白ハトグループが楢葉に拠点を作った経緯を教えてください。

2011年1月に宮崎と鹿児島の県境にある霧島で大規模な噴火があったんです。弊社の工場が宮崎にあるんですが、噴火で工場に火山灰が大量に降ったことで操業がストップしてしまいました。当時、工場は宮崎と神戸に2ヶ所だったので、リスク分散の観点から他の地域にも工場を建てようということになりました。そこで白羽の矢が立ったのがサツマイモの一大産地であった茨城県行方市でした。

ところが2011年3月には東日本大震災が発生。茨城県も風評被害が甚大で、もともとサツマイモを仕入れていた行方のJAさんの売り上げもかなり落ち込み、このままでは存続すら怪しいという状況に追い込まれてしまいました。放射性物質検査をしてデータを出してどれだけ安全性を訴えても、納得してくれない方は納得してくれない。風評を払拭するためには数値を見せるだけではダメで、体験して身を持って安心を感じてもらう必要があるんじゃないか。ならばお客さんに現場に来てもらって、実際に土に触って、収穫したものを食べるという体験ができる場所を作ろうと考えてつくったのが「らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジ」という施設です。霧島の噴火を受けて工場を分散させる計画があったので、工場の新設とファーマーズヴィレッジの整備が同時に進んでいったという感じですね。私が入社したのがちょうどオープンの年で、入社後はファーマーズヴィレッジの立ち上げの仕事をしていました。

2020年に完成した国内最大規模のサツマイモ貯蔵施設「楢葉おいも熟成蔵」
2020年に完成した国内最大規模のサツマイモ貯蔵施設「楢葉おいも熟成蔵」

取材日:9月16日
取材・文・写真:成影沙紀

(株)福島しろはとファーム

(株)福島しろはとファーム
長井翔太朗さん・瀧澤芽衣さん

大阪に本社を置き、創業74年を迎える「白ハト食品工業」。グループ会社(白ハトグループ)でサツマイモの生産、サツマイモスイーツの製造、自社店舗やコンビニ・スーパーでの販売を行う。2017年、楢葉町でサツマイモの試験栽培を開始、2019年に「(株)福島しろはとファーム」を設立。2020年国内最大規模のサツマイモ貯蔵施設「楢葉おいも熟成蔵」が完成。サツマイモの苗生産、周辺農家への苗の販売、サツマイモ生産、貯蔵を行う。

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