【移住セミナーレポート】vol.24 暮らす場所を変えるだけ!? 12市町村で叶った私の夢

セミナー概要
ふくしま12市町村に在住する先輩移住者から、移住を決めたきっかけや、移住後の暮らしや仕事、街との関わり方、自己実現やチャレンジをどのように実践しているのかについて、ここだけのリアルな話を聞くことができます。同時に、各種支援制度のご説明や、ゲストと直接会話ができる座談会、個別相談なども実施しました。
ゲストによる活動紹介
■松野和志 さん
(南相馬市)cokuriya/食堂てて 店主

陸上自衛官として全国数箇所での勤務を経たのち、東京で会社員として働いていました。転機となったのは2020年頃。コロナ禍をきっかけにオンライン移住セミナーなどに30〜40回ほど参加し、先輩移住者や自治体の声に耳を傾ける中で、移住先を福島県浜通り地域(12市町村)に絞り込んでいったといいます。 その後、1年半ほど南相馬市へ通い詰めた末に、2023年に夫婦で移住を決意しました。
移住後は1年間の開店準備期間を経て、2024年に喫茶店「cokuriya」をオープン。東京でお菓子の修業をした奥様がスイーツを担当し、松野さんは自家焙煎コーヒーの抽出やパン作り、店舗運営全般の裏方を担っています。丁寧な情報発信の甲斐もあり、現在では地元の方々だけでなく仙台や郡山、福島市など遠方からも連日多くの客が訪れる人気店となっています。 さらに翌2025年には、ご縁があって古民家を活用した和食メインの食堂をオープン。現在は2つの店舗を切り盛りしながら、地元の消防団や商工会にも参加し、地域に根差した充実した日々を送っています。
■町田達男 さん
(大熊町)BGタイズCCC共同事業体 ソフト推進セクション サブマネジャー

2024年3月に大熊町へ移住し、現在は埼玉県・大熊町の2拠点生活を送っています。繊維商社での海外勤務や独立を経て、日本テレビのグループ会社に勤務してきました。おせちや各種コラボ企画の立案など多岐にわたる実績を持ちますが、
会社解散を機にリフレッシュと地方創生への関心から移住を決意したといいます。
現在は大熊町の商業・産業施設で施設管理やイベント企画を担当しています。移住1年目からビールガーデン、アメ車のファンミーティング、地元の特産品を使った「いちごカレー」の企画など、多角的なイベントを積極的に展開してきました。今後は「1日で1万人の集客」を目指すとともに、約100頭の羊がいる町内の牧場を生かした体験型施設の構想など、自身の経験と地域の伸びしろを掛け合わせた挑戦を続けています。
■池田未帆 さん
(大熊町)(株)Oriai 所属 panier ブランドマネージャー

秋田県出身で、横浜の老舗ホテル「ホテルニューグランド」で6年間パティシエとして技術を磨いた池田さん。知人の誘いを機に27歳で大熊町へ移住し、今年で4年目を迎えます。当初は「復興途上の地域で馴染めるか」という不安もありましたが、お試し住宅の活用や周囲の温かい受け入れもあり、スムーズに生活へ溶け込みました。
現在は地域創生に携わる企業で働きながら、商業施設「熊さんテラス」内に自身の店舗「panier」を構え、食事やスイーツを提供しています。さらにケーキ教室の開催やキッチンカー出店、地元の集まりでのフルーツカットなど、パティシエのスキルをフルに生かして身近なコミュニティを元気づけています。
ゲストトークセッション
セミナータイトルである「未来の私へ、ワクワクする明日がある、ふくしま12市町村の暮らし」をテーマに、松野さん、町田さん、池田さんによるトークセッションが行われました。

大熊町のおすすめドリンク紹介(いちごこんにゃくゼリー)

トークセッションのスタートに合わせて、大熊町のおすすめドリンク
「いちごこんにゃくゼリー」が参加者に振る舞われました。
池田さん:「大熊町で取れるようになったイチゴを使ったこんにゃくゼリーです。甘さ控えめで、イチゴの香りがふわっと香るんですよ。」
町田さん:「冷やして飲んでも美味しいですし、凍らせてお弁当に入れておくのもお子さんに喜ばれますね。」
チュルンとした食感と爽やかな風味に、会場も和やかな雰囲気に包まれました。
「移住前の自分に今の暮らしを見せたら?」
まず投げかけられたのは、「移住前の自分が見たらどう思うか?」という質問です。
松野さん:「元々は自衛隊や会社員としてずっと安定志向で生きてきたので、まさか自分が南相馬で2店舗もお店をやっているなんて想像もつかないと思います。」
町田さん:「僕は自由すぎる生活に驚くでしょうね(笑)。でもストレスが減ったおかげで、健康面の数値がすごく改善しているんです。」
池田さん:「私は友達や知り合いがすごく増えたことに驚くと思います。年齢を問わず関われる人が増えたのは大きな変化ですね。」
三人とも、移住前には想像していなかったプラスのギャップを感じているようです。る教育環境が、大きな支えになりました。また、大熊町には移住者同士のつながりも多く、フレンドリーな人が自然と声をかけてくれます。人との縁に助けられながら、新しい暮らしが始まりました。
「12市町村だからこそ叶えた夢・これからの挑戦」
続いて、この地域だからこそ実現できたことや、今後の展望について語り合いました。
松野さん:「いつかカフェをやりたいという夢はありましたが、実現できたのは間違いなく南相馬という場所だったからですね。妻と毎日楽しく店に立っています。」
池田さん:「ゼロベースで始まっている大熊町だからこそ、一歩踏み出してチャレンジできました。自分のスキルが地域の人との関わりの中で生きることが、大きな喜びになっています。」
町田さん:「人間関係の温かさも魅力です。街を歩いていると『ご飯食べていく?』なんて声をかけてもらえたりして。今は大熊で『1日で1万人を集めるイベント』を目指して企画を練っています。」
また、移住者同士や地域住民との関係性についても深掘りされました。
池田さん:「大熊町は20〜30代の移住者が多くて、お互いの活動を励まし合ったり協力したりできるコミュニティがあります。」
松野さん:「地元の方々も一度避難を経験されているからこそ、移住者を温かく受け入れてくれる土壌があるのを感じますね。」
「会場からの疑問:仕事やコミュニティの不安は?」
会場アンケートで関心の高かった「仕事・収入」や「人間関係」の不安について、実体験を交えた回答がありました。
町田さん:「正直、収入は前職の6割ほどになりましたが、工夫すれば全然生活できます。買い出しに車で30分かかったりしますが、慣れてしまえば苦ではないですね。」
松野さん:「家賃も安いですし、直売所で新鮮な野菜が安く手に入るので食費も抑えられます。僕自身は移住前に1年半ほど現地に通って繋がりを作っていたので、そうやって事前に地域と関わっておくのもおすすめです。」
池田さん:「最初は知り合いがいなくても、イベントや地域活動に自分から飛び込んでいけば、皆さん温かく迎えてくれますよ。」
南相馬市のおすすめスイーツ紹介(のまおいタルト)

セッションの終盤には、南相馬市のおすすめスイーツ「のまおいタルト」が参加者へ配られ、松野さんからその魅力が紹介されました。
松野さん:「『野馬追(のまおい)』というのは、甲冑を着た武者が馬に乗って競い合うような1000年以上の歴史がある伝統行事で、3日間で15万人も訪れる大きなイベントなんです。その行事にちなんだパッケージのタルトで、シナモンが効いてとても美味しいですよ。」
大熊町のゼリーに続き、南相馬ならではの美味しい味覚に会場の笑顔が広まりました。
「これから移住される方へメッセージ」
最後に、ゲストの三人から参加者へ温かいメッセージが送られました。
松野さん:「サラリーマンから店を始めるという経験も含め、実際の暮らしについて座談会で何でもお話しできればと思います!」
町田さん:「僕は『もっと早く移住すればよかった』と後悔しているくらいです。迷っているなら絶対に早いほうがいいですよ!」
池田さん:「不安なこともあると思いますが、地域でのコミュニティの広げ方など、座談会でリアルな声をお伝えできたら嬉しいです。」
「移住はゴールではなくスタートなんだと実感しました」とまとめがあり、温かい拍手の中でトークセッションは終了しました。
会場限定コンテンツ
①移住のホンネ ゆるっと先輩座談会

毎回恒例のゲストと直接話せる座談会を実施しました。ゲストと参加者が様々な移住トークで盛り上がっていました。ゲストのトークで気になったあれこれ、疑問に感じていたこと…何でも気軽に聞ける良い機会になったようでした。
②各種相談ブース

3種類の専門相談員と個別で話せるブースでは、参加者それぞれの質問にお答えしました。
福島12市町村をお話しからも”食”からも体験していただき、会場からは真剣な相談の声から笑い声まで盛り上がりを見せるなか、、vol.22未来みらいワークふくしま移住セミナーは終了しました。
以降の移住セミナーについては、下記特設サイトよりご覧ください。
https://mirai-work.life/lp/seminar-tour/