事業紹介

送電設備工事を通じて地域の電力安定供給を支える、南相馬市の株式会社メイワ

2026年3月24日

私たちの生活に欠かせない電気。でも、遠く離れた発電所でつくられた電気がどうやって自分の住むまちまで届いているか、常に意識している人は少ないのではないでしょうか。電気を各地へ運ぶのは送電線です。南相馬市にある株式会社メイワは、40年以上にわたりこの大切な送電線建設に関わる事業を営んできました。2025年に完成した新社屋を訪ね、詳しくお話を伺いました。

平均年齢30代、若手が活躍する現場

「誰でも一度は、田んぼの中や山の斜面に建っている送電鉄塔を見たことがあると思います。私たちの主な仕事は、あのような鉄塔を建設して送電線を張ることです。でも、あれだけ大きな構造物なのに、皆さん普段はほとんど意識していませんよね。目に入っても見えていないというか」

微笑みながらそう話してくれたのは、採用広報も担当している企画開発課長の星けいさんです。

2009年入社の星けいさん

メイワは1985年の創業以来、東北電力グループを主要取引先として、主に福島県内で架空送電設備の工事を行っています。インフラを支える大事な仕事でありながら、一般の人にはあまり身近でない送電という事業。少しでもわかりやすく伝えようと、メイワではSNSを使った情報発信にも力を入れているといいます。

メイワのInstagramでは社員紹介などさまざまな切り口で送電という仕事をわかりやすく紹介

「工事の流れは、まず送電設備を作るための測量と設計から始まります。それから鉄塔の建設用地を確保し、資機材の運搬路を作る仮設工事。そのあとに基礎工事をして鉄塔を組み立て、電線を張ります。この全工程を一貫して自社施工できるのが、私たちの強みですね。近年は新設だけでなく、古くなった施設の建て替えも増えています」

送電設備は、もちろん建てて終わりではありません。定期点検や補修はもちろん、送電線の支障となる樹木伐採などのメンテナンス、電線や鉄塔に異常がないか目視するパトロールも大切な業務です。実は星さんは兼務で工務部にも所属しており、このパトロール業務も担当しているそうです。

「送電線の近くで誰かがクレーンを使う工事をしていたら、送電線に接近したりしないよう安全の注意喚起をするのも私たちの役目です」

現在44名の従業員のうち、星さんを含め現場に出る作業員は40名。毎年新卒を採用するほか、中途採用(経験者・未経験者)も通年で実施しています。そのなかには県外出身者やUターン者も少なくないとか。

「仕事が安定しているということは、当社が選ばれるひとつの理由かもしれません。この仕事は、同じ建設業でも住宅や道路などと違ってかなり特殊な分野。競合が少ないことは送電設備業の特徴だと思います。ただ、業界全体では高齢化が進んでいます。屋外の作業環境には厳しさもあり、一般に若い人が定着しにくい面があるのです。そのなかにあって、当社はコンスタントに新卒を採用できていますし、中途も20~30代がメイン。社員の平均年齢は36~37歳と比較的若いことも、私たちの強みと言えるでしょう」

チームワークを通して責任感が強くなる

そんな若手の一人、工務部の坂本耀太(さかもと ようた)さんにも話を聞いてみました。坂本さんは2023年入社の21歳。いわき市出身で高校卒業後にメイワに就職しました。現在は送電工事の電工として、鉄塔を組み立てたり電線を張ったりする作業に従事しています。

鉄塔で作業中の坂本さん(株式会社メイワ提供)

「メイワに入社したのは、父と同じ送電の仕事がしたいと思ったからです。最初の頃は、工具の名前や作業手順など覚えることが多く、とても大変でした。3年経ってもまだ全部は覚えきれていませんけれど」

そんな坂本さんは、もちろん鉄塔に登るのも初めてだったはず。メイワの研修施設にある訓練用鉄塔は高さ15メートルだそうですが、大丈夫だったでしょうか。

「訓練のときはさほど怖いと思いませんでしたが、現場にはもっと高いものがたくさんあります。100メートルの鉄塔で作業したときはさすがに少し緊張しました」

そうした常に危険と隣り合わせの現場だからこそ、安全管理のための手順やチームワークはとても重要だといいます。どんな作業も一人ではなく必ずチームで取り組むからです。坂本さんは入社してからの自身の変化として、体力がついたことのほかに「責任感が強くなったこと」を挙げていました。

「一人がミスをしたらその影響は大きいですから。最悪の場合は死亡災害にもつながりかねません。この仕事は人の生活を支える大切な仕事です。それだけでもやりがいを感じますが、いちばんうれしいのはやっぱり、完成した鉄塔の姿を見るときですね。これに自分が関わったんだと思うと、誇らしく感じます」

坂本さんは社員寮住まい。寮には食堂もあるが自炊派だそう

メイワにこうした若手が定着する理由は何でしょうか。再び星さんに伺います。

「常に新しいものにチャレンジしようという雰囲気があることが、理由のひとつかもしれません。従来のやり方に固執せず、社員から出た新しいアイデアはすぐやってみようという文化があります。そうしたアイデアから書類関係のペーパーレス化も進んでいますし、より動きやすいユニフォームへの変更も実現しました。

さらに、作業負担の軽減にも社員の声が活かされています。たとえば、送電設備の現場は山の中も多く、荷物は担いで登るのですが、これをドローンで搬送できないか。あるいは草刈りの作業軽減のため、ラジコン型や乗用型の草刈り機を使えないか。これらも社員の提案で導入が進んでいます」

ちなみにワークライフバランス面では、有給休暇の取得率は70パーセント。現場の都合で土日に作業をした場合は確実に振替休日を取得でき、平日に休むことを躊躇する雰囲気はまったくないそう。また、年代的に子育て中の社員も多く、男性も含めて毎年2~3名は育休を取得しているとのことでした。

転職人材は貴重、未経験・女性も挑戦可

そんなメイワでは、送電施設の設計から建設、保守までほぼすべての工程で人材を随時募集しています。未経験でも応募可能だそうですが、本当に大丈夫か、特殊な資格は必要ないのか、など不安な人もいるかもしれません。この点についても星さんに説明していただきました。

「送電設備の仕事には、これがないと従事できないという国家資格はありません。それよりまず大事なのは、安全のための基本ルールを覚えることです。たとえば鉄塔に登る際はフルハーネスを付けますが、常に鉄塔と自分が離れないよう、ロープの使い方ひとつにも手順が決められています。これらを訓練施設でのトレーニングとともにOJTを通して習得していきます」

新社屋の階段踊り場に描かれた経営理念

また、実務上はさまざまな個別技能(刈払機、チェーンソー、バックホウと呼ばれる油圧ショベルの操作など)が必要となりますが、それらの講習を受けるとき、また施工管理技士などの関連資格取得を目指す際は、会社からの全面的な支援が受けられます。

星さんによれば、未経験から始めて一人前になるには5~10年はかかるとのこと。現場は山あり田畑あり街なかあり、状況によって工事のやり方がまったく異なるからです。どのパターンにも対応できるようになるまでには一定の時間と経験が必要ですが、一度その技術を身につければ専門職としてどこでも通用する人材となります。

「必要なことはすべて入社してから学べます。現場では一定の体力・腕力が必要なこともあり、現時点で私を含めて女性の技術職は3名とかなり少ないですが、女性だからできないという仕事はありません。適材適所で配置しますので、興味があればぜひ挑戦してみてほしいです」

最後に、南相馬市在住の星さんに地域の魅力を聞きました。

「ここは気候がよくて住みやすいと感じます。冬はほとんど雪が降らないし、夏も海風があって極端に暑くなりません。南相馬市は『住みたい田舎ランキング』でも上位になりました*。特に子育て世代からは評価が高いようですよ」

*『田舎暮らしの本』(2026年2月号)(宝島社)で発表された「2026年版 住みたい田舎ベストランキング」で、南相馬市は「人口5万人以上10万人未満のまち」カテゴリで子育て世代部門1位、総合部門2位など高ランクとなった。

株式会社メイワ提供

メイワにとって、「ほかの業界や地域を経験したうえで入社してくる人は貴重な人材」だという星さん。「新しいことにチャレンジしていくためにも、そうした『外からの視点』が不可欠」と語ります。インフラを支える使命感ある仕事と、自由闊達なメイワの社風に魅力を感じた人は、ぜひ問い合わせてみてはいかがでしょうか。

▼株式会社メイワの求人情報はこちらから
https://arwrk.net/recruit/meiwa-fukushima


■株式会社メイワ
1985年、株式会社明和電設として創業(1992年に現社名に変更)。「技術で信頼を作り出す。」をスローガンに、地域の電力安定供給の一翼を担う地元事業者として、送電設備事業を中心に総合電気工事業を営む。架空送電線工事における調査・設計、施工、メンテナンス、そのほか付帯工事を一貫して自社施工できることが強み。2004年にISO9001(品質マネジメント)、2011年にISO45001(労働安全衛生マネジメント)認証取得。徹底した品質管理・安全管理を追求している。

所在地:〒975-0061 福島県南相馬市原町区大木戸字南原189
TEL:0244-23-5195
HP:http://www.meiwa-net.co.jp
営業時間:8:00~17:30

※所属や内容は取材当時のものです。最新の求人情報は公式ホームページの採用情報をご確認いただくか、直接お問い合わせください。
取材・文:中川雅美(良文工房) 撮影:及川裕喜