子育てしながら働く選択肢をつくりサポートする「旭星システム」

(左)小池 さや香さん
専務取締役
1983年生まれ。北海道出身、旭川本社に勤務。2019年にパート社員として入社後、専務取締役に。旭川の事務所で企業主導型保育園の開業を担当。富岡支店開設時にも、おもちゃライブラリーの設置などに注力。三児の母。
(中)岡田 圭之介さん
技術部長
1964年生まれ。東京都出身。東日本大震災後、測量の仕事をするため浜通り地域へ通うようになり、2024年に旭星システムへ入社。成人した息子が一人。
(右)池田 修一 さん
技師
1987年生まれ。北海道出身。2022年に自動車の営業職から転職し、同年富岡支店へ配属。2025年に測量士補の資格取得。
北海道旭川市に本社を置く「有限会社旭星システム」は、測量業を幅広く行う会社です。測量技術者のプロ集団として、国土を発展させてきました。子連れ出勤や勤務時間の調整にも柔軟に対応するなど、ライフステージに合わせて働き方が選べる職場づくりにも積極的です。その背景にある想いについて聞きました。
Q1.フレックスタイム制の導入、子連れ出勤OKなど柔軟な働き方に対応しているのはなぜですか?

小池さん:
第一に、社長の人柄かなと思います。面倒見が良く、家族のように社員を大切にしてくれるんです。子連れ出勤や子どもの体調不良時の早退は「当たり前」と考えおり、入社して8年になりますが子育てをしていてもストレスなく、働き続けられています。
清掃のパート社員として入社し約1か月が経った頃、「空いている時間は、会社のためになることなら何をやってもいい」と社長に言われました。私は、企業主導型保育園のチラシを見かけたのをきっかけに、子育てをする方が安心して働けるようお手伝いをしたいと保育園の設立の提案をしたんです。保育園設立は叶わなかったのですが、子育て中の方が働きやすいしくみづくりを進めることができました。
その一環で、社員の勤務時間にも柔軟に対応しています。子育て中の方は、例えば夏休みなどにはお昼の前後で一時帰宅をしたり、習い事の送迎時間に合わせて退勤したり。子育てと仕事に取り組むための時間の使い方ができ、ストレスなく気持ちよく働けていると聞いています。富岡支店にも、子育てをしながら働くパート社員が1名います。現在、お子さんは保育園に通っていますが、入社当初は子連れ出勤していました。
Q2.会社として地域の子育てをサポートする取り組みについて教えてください。
小池さん:
社内に、ボランティア団体運営子育て支援施設「よのもりおもちゃライブラリー」を併設しています。おもちゃライブラリーには、さまざまなおもちゃが置いてあり、幅広い年齢の子どもたちが楽しめます。その場で自由に遊んでもらうだけでなく、ご自宅への無料貸し出しも行っていて、地域の方も利用が可能です。
おもちゃライブラリーは旭川で始めた取り組みですが、住民の利用率も高く、地域の役に立っている実感があったので、富岡支店にも併設してほしいと会社にお願いしました。私自身、子育てをするのに頼れる存在が近くになく、産後うつのようになった経験があります。そのため、安心して楽しく子育てができる環境を地域に作りたい想いがありました。
富岡支店のおもちゃライブラリーは毎月最終日曜日に開館し、無料でお弁当を配布する子ども食堂なども同時開催しています。保健師さんや看護師さんなどにも来ていただくので、保護者の方は専門家に子育て相談ができる機会にもなっています。

Q3.移住して富岡町で働くにあたって気にかけたことや、会社のサポートについて教えてください。
岡田さん:
私はサーフィンが趣味で、10代の頃から福島県にはよく足を運んでいました。かつての風景を知っているからこそ、線路がねじれてしまった光景や入れなくなった場所を見たときの衝撃は大きかったです。測量の仕事を通して復興の役に立ちたい思いから、震災後間もない頃より、浜通りで測量技師として働きはじめました。
そのご縁で社長に声をかけていただき、入社しました。本格的な移住にあたり、家探しや移住支援金の申請などを会社にサポートしてもらえたのはとても助かりました。移住支援金の申請書類も、自分一人では大変だったと思います。捺印が必要なところや、分からない部分を教えてもらいながら手続きを進めることができました。

池田さん:
最初は、原発事故の風評被害も耳にしていたので、異動の声がかかった時には正直不安もありました。一方で、会社の「国土の発展に寄与する」という考えには共感し、困っている福島の力になりたいと思ったのです。福島に来たことに後悔はなく、やりがいをもって働いています。
現在は、会社がある富岡町の隣の大熊町にアパートを借りて通勤していますが、暮らしで困ったことはないですね。角部屋で、窓から山の向こうに夕陽が落ちていくのを見られるんですが、時々オレンジやピンク、いろいろな色が合わさった空を見られることがあって、これは旭川にいたら見れなかったなあと感動することがあります。

Q4.休日や仕事後の時間はどんなふうに過ごされていますか?
池田さん:
僕はもともとインドア派なので、予定がなければ家で過ごしていることが多いです。住んでいる大熊町にはまだスーパーがなく、車で20分かけて買い物に行くのは少し大変です。とはいえ、移住してきたころに比べるとコンビニやお店も増えましたし、これからもっと暮らしやすくなっていくだろうと感じています。
岡田さん:
仕事のある日は、退勤後に大熊町のスポーツセンターでエアロバイクに乗ったり、筋トレをしたり、身体を動かしています。休みの日は、南相馬市や楢葉町へ出かけ、趣味のサーフィンを楽しんでいます。その帰りに買い物をすることも多かったので、私の場合は買い物の不便もあまり感じていません。

Q5.旭星システムへの就職や福島12市町村への移住を検討している方へメッセージをお願いします。
池田さん:
僕は未経験入社でしたが、3年間経験と勉強を積み、つい先日「測量士補」の資格をとることができました。仕事に必要な資格取得については、金銭面でのサポートもあります。この地域で仕事を探している人は、一緒に頑張りましょう!
小池さん:
測量地図の貼り合わせや事務所の整理整頓など、測量業務に限らない仕事もたくさんあります。最近は現場に入って働く女性社員も、弊社で長く勤務を続けたいと頑張っています。働き方の希望もヒアリングしながら、子供がいても働けるよう会社としても全力で応援します。福島12市町村は、さまざまな想いが詰まっている場所です。子育てや新しい挑戦というキーワードにピンときた方は、ぜひ気軽にお問合せいただけたら嬉しいです。

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【会社情報】
企業名:有限会社旭星システム
代表者: 代表取締役 深井 厚志
事業内容:測量業
所在地:〒979-1151 福島県双葉郡富岡町大字本岡字新夜ノ森122-16(本店)
URL:https://kyokusei-web-1.jimdosite.com/
(2025年12月取材)
取材・文:蒔田志保 / 撮影:古関マナミ