事業紹介

社員のライフスタイルに合った働き方を提案し安心して働ける環境を「株式会社メイコー 福島工場」

2025年12月15日
広野町

(左)太田富夫さん

総務課参事 福島工場総務責任者
1964年生まれ。いわき市出身。1990年に入社し、勤続35年目。入社後は製造の責任者として従事し、2019年より総務を担当。子育てはすでに終えており、孫が一人いる。

(右)菅野友基さん

環境設備保全係
1989年生まれ。いわき市出身。2008年に入社して以来、排水処理業務を担当。一児の父。福島工場で初めて男性育休を取得。


スマートフォンや医療機器などに使われるプリント基板を製造する「株式会社メイコー」。
「モノづくりを通してお客様に最高の製品とサービスを提供し、社員と社会に幸福を」という経営理念のもと、会社を発展させてきました。広野町にある福島工場は現在、働き方改革の真っ只中にあるといいます。ロボットやAI技術を取り入れた最先端の現場を訪ね、働く皆さんにお話を伺いました。

Q1.働きやすい環境づくりについて取組む背景について教えてください。

太田さん:
「モノづくりを通してお客様に最高の製品とサービスを提供し、社員と社会に幸福を」。これが弊社の経営理念です。私たちが製造するプリント基板は、最先端の技術を用いて作られています。エレクトロニクス(電子工学)の進化に挑み、安心・安全で便利な生活の実現に尽力してきました。

社員が幸福に働き続けられるよう、会社として成長することも大切です。仕事柄、工場でしかできない作業も多いですが、働く人それぞれの生活を豊かにできるよう、制度の活用を後押ししています。

Q2.具体的に取り組んでいることや制度を教えてください。

太田さん:
業務はチームで進めることが多く、それぞれにリーダーがおり、日頃からコミュニケーションが活発です。子育て中の社員もいて、子どもが熱を出した際には周りが自然にフォローしています。「こういう時は早く帰るのが当然」という優しい雰囲気があり、残ったメンバーでしっかりカバーしています。なかには時短勤務制度を活用している社員もいます。

介護休業取得中の社員もいて、現在3カ月になりました。自分の生活も、親の介護もどちらも大事です。制度があることで休みたいと声を挙げてもらいやすくなればと思います。

また、休憩時間にリラックスできる空間づくりを行っています。食堂には水槽やマッサージチェアを設置したり、室内で男女を隔てた救護室もあります。血圧計も置き、体調の変化に気づきやすい環境を整えてきました。

社員による「業務改善」提案は、多いときには月に50件ほど寄せられます。また、全社で「OnePointLesson(OPL)(※)」にも取り組んでいます。例えば、使いづらかったテープカッターを新調するなどの小さな改善ですが、快適に仕事をすすめるのに役立つことが多いです。

(※)OPL・・・・・・現場で発見された問題や改善事例

救護室の内部には男女それぞれのスペースが
廊下にはOPLの資料がずらり。「業務の合間に取り組んだ改善案をまとめています」と菅野さん

Q3.働いている方はどんな方が多いですか?入社後の研修についても教えてください。

太田さん:
工業系の勉強をしてきた方に限らず、さまざまな方に入社いただいています。近年はロボットやAI技術を導入していることもあり、普通科出身の方も多いです。

新卒で入社すると、神奈川県の本社工場での研修をはじめ、大卒者は全国各地の工場を回って最新鋭の技術を学ぶ機会があります。福島工場は医療機器の製造を中心に行っていますが、スマホ向け基板や自動車部品を得意とする工場など、それぞれの拠点に特色があるんです。技術職に就いた方には特に、専門的で高度な研修が用意されています。

男女比は現在、2対1です。検品作業では、多くの女性が活躍しています。丁寧に、間違いなく進めることが求められる重要な仕事です。

Q4.育休を取得したご経験や取得してよかったことなどを教えてください。

菅野さん:
出産に立ち会いたかったこともあり、育休を取得しました。出産予定日の少し前から4カ月間、さらに今後、妻の復職時期に合わせて2カ月間。合計して半年程度を分割して取る予定です。

福島工場では私が初めての男性の育休取得者でしたが、妻の妊娠を報告した際に先輩から「育休を取ったら?」と声をかけてもらい、制度を利用しやすかったです。復職後も先輩には育児の悩みをよく聞いていただいています。

育休中は、育児に家事にとても忙しかったです。特にミルクをあげる回数が多く、大変でした。初めての沐浴もいつも緊張していました。新生児の身体はふにゃふにゃで、怪我をしないよう気を配りながらやっていました。今もお風呂は私の担当です。

もうすぐ2度目の育休がやってきます。子どもと一緒に過ごせる時間が増えるのは楽しみです。

Q5.休日や仕事後の時間はどんなふうに過ごされていますか?

菅野さん:
残業はほとんどなく定時に帰ることができるので、生活を楽しむ余裕があります。休日出勤もないように今は配慮してもらえています。そうは言っても、平日もお休みも今は子ども中心の生活。子どもを寝かしつけた後に哺乳瓶を洗うなど、やることはたくさんありますね。妻と交代しながら美容院にいくなど、一人で出かけることもあります。

太田さん:
私も定時には大体仕事を終えて、18時半頃には家に着きます。近くに娘が住んでいて、毎日のように孫を連れてきてくれるのが今の楽しみです。休日も孫と一緒に動物園などへ遊びに行きますよ。

会社にしっかり勤められたからこそ、家族と生活することができたなあと感謝しています。家や車を買ったり、子どもを大学進学させたりできました。35年間、いわき市から通勤しているので、私は地域への愛着もあります。広野町は温暖な気候で、海の見える環境が良いなと思います。

Q6.今後目指していきたい職場の在り方を教えてください。

太田さん:
製品だけでなく、今後は働きやすさ・働きがいのある会社として、当社の認知が広がっていったらいいなと思います。今回、菅野さんが福島工場としては初めて男性育休を取得をしました。社員のライフスタイルに合った働き方を提案できるよう、今後も制度や環境を整えます。

技術面でも、AI技術やロボットによる製造など、最新技術をどんどん取り入れています。事業も、働き方も発展させることで、安全に品質の良いものをより多くお客様に届けるとともに、社員の暮らしも充実させていきたいです。

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https://arwrk.net/recruit/meiko-elec


【会社情報】
企業名:株式会社メイコー福島工場
代表者:代表取締役社長 名屋 佑一郎
事業内容:電子回路基板の設計、製造販売およびこれらの付随業務の電子関連事業
所在地:〒979-0401 福島県双葉郡広野町大字上北迫字岩沢1-2
URL:https://www.meiko-elec.com/

(2025年11月取材)

取材・文:蒔田志保 / 撮影:古関マナミ