【EXILE/FANTASTICS 佐藤大樹インタビュー】ドラマ25「風のふく島」撮影で感じた、移住は「チャレンジや夢を叶えるもの」
福島12市町村を舞台に、実在する12人の移住者をモデルにしたドラマ25「風のふく島」の放送が2025年1月10日(金)にスタートします(テレ東系 毎週金曜深夜24時42分~)。
ドラマでは12人の移住者がそれぞれの地で挑戦する姿や、地域の人々との交流を通じて成長していく様子をオムニバス形式で紡いでいきます。第1話は、福島を代表する神事の一つ「相馬野馬追」が行われる南相馬市で馬の社会的地位の向上を目指すイマドキの青年・中村優神(ゆうしん)のストーリー。中村役を演じる佐藤大樹(EXILE/FANTASTICS)さんに、撮影の裏話や中村のモデルとなった方との関わり、移住に対するイメージについて聞きました。
夢追う主人公を応援したいと思った
――今回のドラマに出演が決まった時の心境をお聞かせください。
最初は正直、今まで自分が演じてきたジャンルとは違って、固いというか…ちょっと難しい作品なのかなって思ったんです。でも台本を読んでいくと、絶対に演じたいと思いました。この役にものすごく共感できる部分もありますし、中村のモデルになった方を応援したいと思ったんです。
――モデルの方の、どんな部分に共感しましたか?
夢や目標に対して、ほかの何者も介入させないような熱量があると感じました。周りが見えなくなるほど一つの物事に打ち込む姿勢が、16歳でダンスを始めてEXILEになる夢を追っていた自分とすごく似ているなって思ったんです。実際に南相馬市でお会いした時は、馬術競技をメジャーにするという夢を叶えることに根拠のない自信があるとおっしゃっていて、意気投合しましたね。
モデルの方と接する中で、やっぱり人の原動力は自分がなりたい姿とか、夢だなと感じました。同い年で、身長も一緒で、足のサイズや細さも一緒で共通点も多かったのですが、夢に対する行動力や熱意は僕より強いんじゃないかな。めちゃくちゃ刺激を受けました。
モデルの方や馬との距離を縮めながらの撮影
――今までは漫画や小説の、創作上の人物を演じることが多かったようですが、実在するモデルの方と向き合いながらの役作りはいかがでしたか?
実在する方をモチーフにした役を演じるのは初めてで、楽しみでした。プロデューサーの方のインタビューする映像でモデルの方の”素”を見れたことと、クランクイン前日に3時間ぐらいたわいもない会話をしたことが、役作りに大きくつながりました。実際にモデルの方と接して、声のトーンや歩き方などを考えることで、僕だから演じることができる中村を形にしていきました。
――本格的な乗馬は初挑戦と聞きました。馬とのどんなシーンが印象に残りましたか?
子どもの頃に乗馬体験をした記憶はありますが、大人になってからちゃんと馬に乗ったのは初めてで、かなり苦戦しました。モデルの方にアドバイスをいただいて、乗馬後は必ず首を叩いて褒めてあげたり、毛並みを整えてあげたりして距離感を縮めようとしました。そんなこともあって、一番プレッシャーを感じていた馬とのシーンが一番うまくいったんです。撮影最終日には本当に馬と心が通じ合えたような気がしました。馬とのシーンはもっと撮りたかったですね。
福島は行くたびに浄化される場所
――福島県や南相馬市には、どのような印象をお持ちでしたか?
祖父母の家が福島県にあって、プライベートで年に1回ぐらい行くんですが、そのたびに浄化されるような感じがあるんです。福島の方には地域の人の輪を大切にする県民性があると思います。
南相馬市のロケでも、エキストラの方が方言のイントネーションを教えてくれたり、馬の練習を手取り足取り指導してくれたり、撮影の合間に人の温かさに触れられたのが嬉しかったですね。南相馬市のみなさんが馬を本当に大切にしていることもわかり、本当に素敵なまちだと感じました。
ストーリーを通して福島や馬のことをもっと知ってほしい
――移住と聞くと、どんなイメージが浮かびますか?
チャレンジや夢のためにするというイメージがありますね。テレビで見聞きする限りでは、起業する方や芸人さんがするもの、というイメージでした。うまくいかなかったらもといた場所に戻ってしまう人も多いんじゃないか、とも思っていたんです。
今回のモデルの方に「これから東京に戻って暮らしたいという思いはありますか?」と聞くと、絶対にないって言われたんです。モデルの方の場合は自分が選んだ道は間違っていないという自信があるのだろうし、この町が本当に好きだからここにいるし、それ以外の選択肢はないという感じがありました。そのことがなんだか心強かったし、かっこいいなと思いました。
――このドラマを通して視聴者にどんなことを感じてもらいたいですか?
移住した人がどんな夢や熱意を持ってそこにいるかって、なかなか知る機会がないと思います。僕自身、周りで移住をした人ってあまりいないですし、地域の魅力って自分から調べないとわからないですよね。このドラマが、福島に足を運んだり、馬についてもっと知りたくなったりするきっかけになると嬉しいです。
福島12市町村に移住する人が増加中!
福島12市町村への移住者は年々増加しており、2023年度は637世帯、839人が新しい暮らしをスタートさせました(福島県 ふくしまぐらし推進課調べ)。当サイトでは、東京圏以外からの移住でも対象となる移住支援金や移住体験ツアーなど、移住を検討している方におすすめの情報や移住者のインタビュー記事などをご紹介しています。今回のドラマで役のモデルになった方の記事もあるかも?
ドラマを通して福島12市町村への移住に興味が出た方は、ぜひほかの記事も読んでみてください。
佐藤 大樹(さとう たいき)さん
1995年生まれ。埼玉県出身。EXILE/FANTASTICSのメンバー。2011年から俳優・サポートダンサーとして活動を開始し、2014年にオーディションを経てEXILEのパフォーマーに。2016年に「FANTASTICS」を結成。アーティストや俳優としての活動のほか、アニメ声優やMCなどマルチに活躍中。
写真:小山昭人 ヘアメイク:大木利保【CONTINUE】 スタイリスト:平松正啓
文:五十嵐秋音