ふくしま12市町村で釣りをするならどこ？初心者は川釣り、上級者には海釣りがおすすめ！
福島県浜通りは、海釣りも川釣りも楽しめる地域です。初心者は、楢葉町の木戸川で気楽に楽しめる鮎釣りがおすすめ。経験者は、富岡町の富岡漁港から漁船に乗って「常磐もの」をゲットできる海釣りに挑戦してみましょう。いずれも遠方からの釣り人も多いスポットです。今回は、木戸川と富岡漁港での釣りの楽しみ方をご紹介します。
目次
・初心者におすすめは木戸川の川釣り
・大物狙いの経験者は富岡漁港から海釣りへ！
初心者におすすめは木戸川の川釣り
楢葉町の木戸川には、例年6月下旬～7月頭の解禁日から12月31日までに約2,000人の釣り客が訪れます。ピークは解禁直後から7月末ごろにかけてですが、釣り自体は年末まで楽しむことが可能です。木戸川は「イワナの里」としても知られる川内村の水源から河口まで47kmと距離が短く、流れが急であることから、臭みがなく身の締まったおいしい鮎を釣ることができるのだそう。
案内してくれたのは、釣り場を管理する木戸川漁業協同組合（以下、木戸川漁協）の鈴木謙太郎さんです。「鮎の味は食べるものによって変わるんです。木戸川のようなきれいな川に生息する鮎は、石につくコケを主食としているので、さらに味わいが濃くなります。鮮度のいい鮎は、生臭さなんてないんですよ」
木戸川の鮎釣りは、おとりの鮎を使う「友釣り」や投網など、さまざまな漁法があります。鮎は小さいエビや虫も食べるので、初心者には数が釣れやすい「エサ釣り」がおすすめです。浮きをつけてエサで魚を誘う「エサ釣り」がおすすめです。木戸川漁協で道具がレンタルできるのもうれしいポイント。竿と仕掛け2つ、バケツとエサが付いたセットを大人4,000円、子ども3,500円でレンタルできます。鈴木さんによると、餌釣りのセットは購入しても1万円ほどでそろえられるため、一度チャレンジしてみて続けたくなったら“マイ竿”を持つのが良いでしょう。
木戸川で鮎釣りをするには、まず遊漁証（通称釣り券）の購入が必要です。おためしならその日限りの「日釣券（900円）」、何度も訪れるならシーズン中は何度でも使える「年券（4,000円）」がおすすめ。遊漁証は木戸川漁協や道の駅ならは、Jヴィレッジなどで購入できます。
釣りの基本は、乾きやすい服装であること。「虫やヘビがいることがあるので、川につくまでは長靴をはいてください。川についたら、夏ならサンダルや半ズボンでもOK。小さい子を連れて行くときだけでなく、可能な限り大人もライフジャケットを着てください」と鈴木さん。
鈴木さんいわく、「釣って食べるまでが鮎釣り」。釣った鮎は、新鮮なうちに味わってほしいといいます。地元では唐揚げが定番で、その場でバーナーを使用して調理してもOKです。
「魚との駆け引きは、自然と対話しているよう」と語る鈴木さん。「バッティングセンターに行って変化球や速さを変えて楽しんでも、そのうち飽きてしまいますよね。それとは違って釣りには同じ条件が二度となく、読みが当たればうれしいし、外れても燃える。魅力のある遊びです」
遊漁証が購入できる場所や禁漁区域などの情報は木戸川漁協のWebサイトをご確認ください。
http://www.kidogawa.jp/index.html
■木戸川漁業協同組合
所在地：〒979-0511 福島県双葉郡楢葉町大字前原中川原68番地
TEL：0240-25-3414
営業時間：8:00～16:00
大物狙いの経験者は富岡漁港から海釣りへ！
より大物を狙う釣り経験者は、ぜひ富岡漁港から漁船に乗って海釣りに挑戦してみましょう。釣り船「長栄丸」は、春はメバル、夏と秋はヒラメや真鯛、冬はメバルやソイなどを釣ることができます。「今まで出会ったことのないような、大物に出会えるかも」と、船長の石井宏和さん。ホームページの予約表には、休日を中心に「満席」の文字が並びます。常連も多く、ホームページには毎週末のように大きな魚を抱える満足そうなお客様の写真が載せられています。
船は乗り合いで、14人までの乗船が可能。釣った魚を持ち帰るためには血抜き処理も必要なので、初心者はベテランと一緒に乗船しましょう。「釣った魚を新鮮なうちに持って帰り、食べられるのは釣り人にしか味わえない楽しみ」と石井さん。釣りは技術だけでなく、運も大事。初心者でも、びっくりするような大物に出会えるチャンスがあるのも海釣りの醍醐味です。
乗船時間は朝6時ごろから13時ごろまで。出港スケジュールや予約表、料金などはホームページをご確認ください。
https://choeimaru.sakura.ne.jp/index.html
■釣り船「長栄丸」
富岡漁港所在地：〒979-1121 福島県双葉郡富岡町大字仏浜字釜田619
TEL：090-7525-2628
まとめ
川釣り一つとっても、さまざまな釣りの手法があります。釣って食べるだけではなく、魚との駆け引きが釣りの醍醐味。海釣りでも、日によって釣り物が異なるなど楽しみ方の幅が広くあります。また、今回ご紹介した2つの釣り場の方は、いずれも「運が大事なことも釣りの魅力のひとつ」と教えてくれました。初心者は鮎釣りで楽しさを学んで、海釣りに挑戦してみるのもアリ。ぜひ福島12市町村で趣味の幅を広げてみてくださいね。
※内容は取材当時のものです
文・写真：五十嵐秋音