アウトドア店の店長に聞く!ふくしま12市町村のおすすめキャンプ場
海に山に、自然の恵みたっぷりの福島12市町村は、キャンプに最適な環境です。今回は、南相馬市のアウトドアショップ「はねうま」の店長・矢木僚平さんに、福島12市町村でぜひ足を運んでもらいたいおすすめのキャンプ場をお聞きしました。
アウトドアの達人が自信を持っておすすめするキャンプ場は、ソロでのんびり自然を満喫できるところから、ファミリーで休日を満喫できるところまでさまざま。福島12市町村の魅力とともに、アウトドアをめいっぱい楽しめるキャンプ場を5つご紹介します。
キャンプ・アウトドア用品のセレクトショップ「はねうま」
「はねうま」は2021年にオープンした南相馬市唯一のアウトドアショップです。オーナーの矢木僚平さんがセレクトするキャンプ用品が所狭しと並び、大手のショップにはないラインナップで注目を集めています。
大阪府出身の矢木さんは、東日本大震災をきっかけに移住を決意。2012年に、「被災地のために少しでも役に立ちたい」と南相馬市役所に入職し、公務員として福島の復興に尽力してきました。
移住後に矢木さんが魅了されたのが、福島の豊かな自然。それまでアウトドアには縁がなかったといいますが、週末にトレッキングや登山、キャンプをして息抜きすることが趣味になったと言います。
南相馬市で気軽にアウトドア用品を購入できるお店がなかったことから、9年間勤めた市役所を退職して開業。キャンプを始めたいというファミリーが相談に来たり、長年登山を楽しんでいる方たちが訪れたりと、ビギナーからベテランまで幅広いアウトドア愛好家が集うお店となっています。
「自然の中で過ごすと、頭を空っぽにして素の自分に戻れる感覚があるんですよね。そんなところがキャンプの魅力の一つかもしれません」
そう語る矢木さんおすすめの、福島12市町村にあるキャンプ場を5つご紹介します。
動物好きにおすすめ「カリフォルニアライディング」(南相馬市)
南相馬市の「カリフォルニアライディング」は全国でも珍しい、馬と一緒に過ごせるキャンプ場です。乗馬クラブと10区画のキャンプサイト、バーベキュー場が一体になっていて、キャンプをしながら乗馬体験や餌やり体験を楽しめます。「烏骨鶏や猫も放し飼いにされていて、動物と触れ合える楽しいキャンプ場です」と矢木さんは話します。
サイトはきれいに管理されているので気持ちよく利用でき、キャンプ場から車で10分のところにはスーパーやホームセンターもあるので、忘れ物があっても安心です。周辺は田んぼが広がるのどかな環境で、夜になるとキレイな星空を眺めることができます。
前日までの予約で、系列店のビアホール「サンフェスタ」からデリバリーも可能!ジンギスカンBBQセットやチーズフォンデュ、バーニャカウダ、生ビールなどメニューが豊富で、手ぶらでバーベキューが楽しめます。
仕事終わりなどに宿泊なしでバーベキューを楽しむ「ナイトデイキャンププラン」もあり、気軽にアウトドアを満喫したい人におすすめです。
■カリフォルニアライディング
所在地 :〒975-0059 福島県南相馬市原町区上太田字石積248-1
電話:0244-26-9943
定休日:火・水曜日(受付時間:7:00-17:00)※祝日は営業
※キャンプサイトは不定休です
アクセス:常磐自動車道「南相馬」ICより車で約15分
https://california-riding.jp/
日帰り入浴もある「村民の森あいの沢キャンプ場」(飯舘村)
阿武隈高地北部、標高400mの高原に位置する、豊かな自然に囲まれた飯舘村。「村民の森あいの沢キャンプ場」は、自然の中でのんびりリフレッシュしたい人におすすめです。約50ヘクタールと広大な「村民の森あいの沢公園」内にあり、大きなため池の周りを囲むようにオートサイトやフリーサイトがゆったりと配置されています。
矢木さんがポイントとして挙げるのは、AC電源付きオートサイトとフリーサイトの2タイプがあること。「ファミリーでもグループでも、ソロでもおすすめですし、ペット可なので愛犬とのキャンプも楽しめます」
2023年6月にリニューアルオープンした「宿泊体験館きこり」も同じ敷地内にあり、日帰り入浴や岩盤浴で体をゆっくり休めることができますし、テニスコートや遊歩道、自然体験学習館なども併設されています。
買い出しは、キャンプ場から車で5分ほどの「いいたて村の道の駅 までい館」がおすすめ。新鮮な野菜や特産品がずらりと並び、フードコートも充実。ドッグランも併設されています。
■村民の森あいの沢キャンプ
所在地:〒960-1802 福島県相馬郡飯舘村深谷字市沢116
電話:0244-42-0511(9:00~16:00)※要予約
2023年の営業期間:4月15日(土)~11月30日(木)※天候等により前後する可能性もあります。
アクセス:常磐自動車道「南相馬」ICより車で約30分
https://www.vill.iitate.fukushima.jp/soshiki/14/9102.html
大自然をひとり占めできる穴場「峠の森自然公園」(川俣町)
福島県北部に位置する川俣町は、四方を阿武隈高地の豊かな自然に囲まれた町です。川俣シルクや川俣シャモなど、特産品も魅力たっぷりの川俣町が運営する無料キャンプ場が「峠の森自然公園」です。無料といってもトイレや炊事場を完備。フリーサイトの芝もきれいに管理されていて、気持ちよく利用できます。
「基本的に空いている穴場のキャンプ場なので、静かにのんびりソロキャンプをしたい人におすすめです」と矢木さん。自然公園内には、林間歩道やそば打ち体験施設もあります。花塚山登山口にあるので、登山者も多く利用しているそうです。
買い出しは、車で15分ほどの「道の駅かわまたシルクピア」がおすすめです。川俣シャモを使ったソーセージなどが購入できますし、隣接する農産物直売所では新鮮な野菜も手に入ります。
■峠の森自然公園
所在地:〒960-1401 福島県伊達郡川俣町飯坂字上切伏地内
電話:024-566-2111※前日までに電話で要予約
開園期間:4月~11月(冬季間は閉鎖)
アクセス:東北自動車道「福島西IC」から約50分 、東北自動車道「二本松IC」から約50分
https://www.town.kawamata.lg.jp/site/kanko-event/2022053touge.html
森に佇む静かなキャンプ場「もりもりランド・かつらお」(葛尾村)
2023年4月にリニューアルオープンした「もりもりランド・かつらお」は、葛尾村の大自然をそのまま生かして整備された葛尾村森林公園内にあり、プライベート感を味わえる林間サイトでゆったりとした時間を過ごせます。
バンガロー、キャンプサイト、オートキャンプサイトがあり、ソロ向き・グループ向きなど区画ごとに特徴があるのがうれしいポイント。矢木さんは「テントをはじめ、キャンプやバーベキューに必要なレンタル用品も揃っているので、ビギナーも安心して利用できます」と話します。
キャンプ場内には、レンタサイクルでも走れる全長1キロのマウンテンバイク専用コースもあります。実際の大会でも使用される山あり谷ありのコースで、緑の中を駆け抜ける爽快感を味わえます。
■もりもりランド・かつらお
所在地:〒979-1601 福島県双葉郡葛尾村大字葛尾字敷井畑194
電話:0240-37-4100
ご利用期間:4月中旬~11月30日まで
アクセス:常磐自動車道「浪江」ICより車で約45分、磐越自動車道「船引三春」ICより車で約45分
https://morimoriland-k.com/※要予約
クラフトビールも堪能できる「ホップガーデンオートキャンプ場」(田村市)
田村市の「ホップガーデンオートキャンプ場」は、標高700m、自然豊かな阿武隈高地の中央に位置する自然公園「グリーンパーク都路」内にあります。電源付きオートサイトは10区画と小規模ながらも、炊事場、トイレ、シャワー、サニタリーハウス、レンタルショップなど、施設が充実しています。
特徴は、なんといっても隣接するクラフトビール醸造所『ホップガーデンブルワリー』の作りたてクラフトビールが味わえること!「キャンプやバーベキューを楽しみながら飲むクラフトビールは格別です」と矢木さん。
広大な自然公園内には、ディスクゴルフコースやスポーツ広場もあり、ボールやフリスビー、自転車、ディスクゴルフ、インラインスケートなどの貸し出しもあります。クラフトビール好きの大人も、外遊びが好きな子どもも、どちらも思い切り楽しめるキャンプ場です。
このエリアを代表する観光スポット「あぶくま洞」は、キャンプ場から車で約30分の場所にある鍾乳洞です。悠久の時を経て作られた大自然の造形美を堪能できます。
■ホップガーデンオートキャンプ場
所在地:〒963-4702 福島県田村市都路町岩井沢北向185-1 グリーンパーク都路内
電話:0247-61-5330
開設時期:4月1日から要予約(冬期間は閉鎖)
アクセス:磐越自動車道「船引三春IC」より車で約40分
https://www.city.tamura.lg.jp/soshiki/22/2222.html※利用は要予約
まとめ
ご紹介した施設のほかにも、自然の恵みをたっぷり満喫できる個性豊かなキャンプ場が福島12市町村にはそろっています。ご当地グルメやレジャーとともに、ぜひ日常を忘れてのんびりとキャンプを楽しんでくださいね。
■アウトドア用品店 はねうまーHANEUMAー
所在地:〒975-0014 福島県南相馬市原町区西町1-48 高倉店舗B
電話:0244-26-5195
営業時間:9:00~21:00
定休日:月曜日
HP:https://sites.google.com/view/haneuma-msoma/home
Twitter:https://twitter.com/haneuma_msoma
Instagram:https://www.instagram.com/haneuma_msoma/
※内容は取材当時のものです。
文・写真:奥村サヤ
写真提供:カリフォルニアライディング、飯舘村、川俣町、葛尾村、株式会社ホップジャパン