補助金を活用して仕事探しの交通費を半額に!現地で訪れたい仕事の相談窓口をご紹介

移住を考える際、住まいや仕事探しに悩まれる方も多いのではないでしょうか。「ふくしま12市町村移住支援交通費等補助金(以下、交通費等補助金)」は、福島12市町村に移住を検討している方が現地を訪れた際、交通費と宿泊費の約半額が補助される制度です。単年度で最大5回・5泊の利用が可能。移住前の住まいや仕事探しにかかる金銭的な負担を軽減できます。
交通費等補助金を受け取るには、市町村窓口や県移住コーディネーター等の「移住を検討している市町村の移住相談窓口等」と就職先や住宅を相談する不動産会社などの「民間事業者等」の2つへの訪問が必要です。ここでは、「民間事業者等」に該当する仕事探しの相談先とそのサポート内容をご紹介します。
目次
- 全国どこでも仕事探しが可能!気軽に相談できる「ハローワーク」
- オーダーメイド求人の発掘は「ふくしま生活・就職応援センター」で
- 職場体験やセミナーが多彩な「働きたいネット」
- 自治体の移住相談窓口も独自のプログラムを提供
- 現地での面接にはメリットも多い!
- まとめ:サポートを活用して計画的に仕事探しを進めよう
全国どこでも仕事探しが可能!気軽に相談できる「ハローワーク」
一つ目にご紹介する相談先は「ハローワーク」です。
ハローワークは求職者の仕事探しを支援する国の機関で、誰でも無料で利用できます。求人紹介や求職相談、書類作成のサポート、面接対策、就職セミナーの開催など、各ステップに合わせたサービスを提供しています。窓口への訪問のほか、事前予約制でオンラインの相談も可能です。全国に拠点があるため、県外からでも福島12市町村の求人をスムーズに探すことができます。
ハローワークのホームページでは、求人情報やセミナー、相談会のお知らせを随時掲載しています。おすすめは定期開催の「ミニ相談会」。福島12市町村内では、ハローワーク相双(南相馬市原町区)とハローワーク富岡出張所(富岡町)で開いています。企業担当者から直接話を聞ける貴重な機会で、履歴書不要・私服OKという気軽さが魅力です。「応募を迷っている」「興味はあるけれど……」という段階でも参加できます。
田村市と浪江町には地域職業相談室(ふるさとハローワーク)があります。ハローワークと同様の求人情報を提供し、きめ細く相談に応じています。
オーダーメイド求人の発掘は「ふくしま生活・就職応援センター」で
2つ目にご紹介するのは、「ふくしま生活・就職応援センター」です。
ふくしま生活・就職応援センターは、東日本大震災で被災した福島県民の就業支援や生活再建をサポートする機関です。福島12市町村には、南相馬事務所と富岡事務所があります。
マンツーマンのカウンセリングと、オーダーメイドの求人が大きな特徴です。寄り添い型の支援を得意としており、専門相談員が求職者一人ひとりの経験や職歴、希望職種などをヒアリング。条件に合った求人をセンター側が積極的に紹介していきます。既存の求人がなくても、求職者の希望に沿った求人を独自に発掘することもできるそうです。興味を持った求人があれば、ぜひ職場見学につなげてもらいましょう。
窓口、電話、メール、オンラインでの相談が可能で、県外での巡回相談も実施しています。郡山市、白河市、会津若松市、いわき市の各事務所での相談も可能。また、心理カウンセリング(※)も提供しています。就職だけでなく、生活資金や住居確保などに関する制度や窓口の紹介もしており、ライフプランの相談にも応じています。
※郡山市、会津若松市、いわき市で指定曜日13:00~17:00に相談可能。また、オンラインでの相談も可。詳細は窓口までお問合せください。
職場体験やセミナーが多彩な「働きたいネット」
福島12市町村へのUターン・Iターンを検討する方たちの雇用の確保と安定を図るために2013年に設立された福島広域雇用促進支援協議会「働きたいネット」も、交通費等補助金の受給要件を満たす訪問先となります。
働きたいネットは、若者からシニアまで幅広い年齢層を対象として就職を支援しています。多彩なイベントの開催や資格取得支援などの手厚いサポートが特徴です。
自己分析や企業が求める人材を知る「就職応援マルシェ」や、社会人基礎力セミナー、Word・Excelパソコン講座などを提供しており、就職後に役立つ実践的な内容を学ぶことができます。また、仕事のブランクがある方や未経験分野へのチャレンジを考えている方に最適な「大人のインターンシップ職場体験」や、スタッフが同行する企業見学などもあります。
相談窓口は田村市、南相馬市、広野町(いずれも役所・役場内)にあり、電話、メール、オンラインでの相談が可能です。
働きたいネットでは移住就職支援情報誌「ふくしまで働く・暮らす・新しい私 FUKURAS(ふくらす)」を発行しており、全国のハローワークで手に取ることができます。福島12市町村の魅力や移住者インタビュー、移住支援事業に関する情報が満載です。ぜひチェックしてください。
自治体の移住相談窓口も独自のプログラムを提供

ここまでにご紹介した訪問先に加えて、各自治体の独自の取り組みに参加することで受給要件を満たすこともできます。
楢葉町の一般社団法人ならはみらいでは「楢葉町お試し就労プログラム」を通年で開催しています。会社の雰囲気や実際の業務、町での生活を移住前に体験できるプログラムです。移住・入社後のミスマッチを防ぎ、スムーズな新生活のスタートをサポートします。
仕事の主な体験先は、植木生産企業、観光施設管理企業、農業生産企業です。体験期間は2泊3日~13泊14日で、1週間以上参加する方が多い傾向にあります。参加費、宿泊費は無料で、宿泊は町内の団地を利用することができます。給与などの条件は受け入れ先の企業によります。「農業に挑戦したい」「復興のまちづくりに貢献したい」などの理由で参加される方も多く、実際にこのプログラムを通じて就職に至った事例も複数あるそうです。
また、飯舘村のいいたて移住サポートセンター「3ど゜」では、移住相談対応の一環で、参加者の希望に応じた企業見学のサポートを実施しています。村内には製造業、農業など幅広い業種の仕事があり、規模もそれぞれです。実際に見学することで、就業後の働き方や生活のイメージを具体的に描くことができます。まずはセンターに相談しましょう。(オンライン対応も可)
企業見学は、村の環境や仕事内容、職場の雰囲気を肌で感じたいというニーズに応えるプログラム。参加することで、村民の方とつながる機会も得られます。また、最近は特に、企業雇用型の地域おこし協力隊希望者からの問い合わせが増えているそうです。
現地での面接にはメリットも多い!
「いきなり現地を訪問して仕事探しをするのは難しい」「ハードルが高い」と感じる場合には、訪問前にインターネットで求人を探す方法もあります。魅力を感じる求人に応募し現地での面接や見学が決まった場合も、交通費等補助金で交通費の約半額をまかなうことができます。
未来ワークふくしまでも、福島12市町村管内の企業の求人を紹介しています。オンライン面接を導入している企業も増えていますが、実際に企業を訪れて面接を受けたり、職場を見学したりすることで、職場環境をリアルに確認できる、移住・就職への意欲を直接アピールできる、移住・就職後の生活イメージが具体的になる、などのメリットが得られます。
また、カカクコムが運営する国内最大級の求人検索エンジン「求人ボックス」では、福島12市町村エリアの求人にスポットをあてた特集ページを開設しています。
まとめ:サポートを活用して計画的に仕事探しを進めよう
福島12市町村では、復興に向けたさまざまな産業振興策を展開しており、移住者にとって新たなキャリアの可能性が広がっています。現地を一度訪れてみると、その土地の暮らしをぐっと身近に感じられるはずです。今回ご紹介したサポートや「ふくしま12市町村移住支援交通費等補助金」を上手に活用して、計画的に仕事探しを進めましょう。
未来ワークふくしまでは、福島県外にお住まいの求職者向けにオンラインまたは電話でキャリア相談を実施しています。プロのキャリアアドバイザーが、求人の探し方から履歴書の書き方、面接対策まで個別にサポートします。ぜひお気軽にご相談ください。
>「未来ワークふくしま」キャリア相談のお申込み
また、未来ワークふくしまでは、交通費等補助金に関する記事を掲載しています。こちらもあわせてご覧ください。
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※内容や支援制度は取材当時のものです。最新の支援制度についてはホームページをご確認いただくか、移住相談窓口にお問い合わせください。
文:佐藤美紀