ドラム缶用ゴムパッキンのシェア95%!南相馬で希望に合わせたキャリアが築けるミズホ金属

2024年4月、南相馬市にゴムパッキンの製造工場「ふくしまスマートファクトリー」を立ち上げたミズホ金属株式会社。東京都葛飾区に本社を置き、ドラム缶に使用するゴムパッキンの国内シェア率は95%を誇ります。現在、本格稼働に向けて未経験でも活躍できる機械オペレーターを募集しています。個人が希望するスタイルでキャリアを選択できるといい、ワークライフバランスも整えられる環境です。工場にお邪魔して、業務内容などを聞いてきました。
2025年内にも本格稼働を予定

南相馬市原町区の中心地から車で東に10分ほど。福島ロボットテストフィールドに隣接する、南相馬復興工業団地内にある平屋の工場が、ふくしまスマートファクトリーです。国内で2,000万本ほど流通しているといわれているドラム缶。キャップに付けるゴムパッキンのほとんどを、ミズホ金属が製造しています。

ドラム缶は、それ自体を日常生活で目にすることはほとんどありません。一方で、ドラム缶で運ばれるのは石油や半導体を組み立てる接着剤、塗料や化粧品に含まれる香料など、どれも私たちの生活で身近なもの。常務取締役の宮澤政江さんは、「ゴムパッキンは規格がとても厳しく、競合が減っていったという背景があります。シェアが高いからこそ、うちのラインが止まってしまうとドラム缶の製造が止まってしまう。日本の産業を支えるということにおいても重要な仕事をしていると思います」と話します。

ふくしまスマートファクトリーの従業員は現在9人。地元出身者がほとんどですが、栃木県から移住してきた社員もいます。操業から1年足らずの2025年2月時点ではまだゆっくりとした稼働だと宮澤さんは話しますが、同年中に新しく2社からの受注を見込んでいて、本格操業が目前に迫っています。稼働率アップに向け、新卒を含めて積極的に採用を行っているところです。
未経験でも始められる機械オペレーター業務
現在募集しているのは、製造ラインの運転・管理を行う「機械オペレーター」のポジション。工場内は機械により自動化・半自動化されているため、特別な資格は不要。個人の技術が必要とされる工程はほとんどなく、未経験でも始められるといいます。実際に工場の中に入って、製造ラインを見学させてもらいました。

まずは、ゴムを固めた材料を機械に入れてカットします。続いて加工の補助工具にゴムの材料をはめこみ、プレス機である程度の商品の形にします。「たい焼きを作る機械のようなイメージです」と宮澤さん。

温度調節などは自動化されていますが、材料を運び入れ、でき上がったものを取り出す作業は人の仕事。力仕事ですが、本社でこの作業を長年続けてきた宮澤さんいわく、体力に自信がなくても問題ないそうです。

焼きあがったゴムパッキンは、不要な部品を機械ではぎ取り、商品の形になります。

その後は不良品がないかどうか検査に回して確認します。現在は目視での検査が中心ですが、今後の稼働率アップを見越して検査機を導入したそう。いずれの工程も担当制ではなく、どのポジションで欠員が出ても対応できるようにローテーションを組んで業務にあたることになります。
キャリアも働き方もそれぞれ希望できる
工場全体で基本的に残業はなく、残業代でより稼ぎたい人が希望している場合に許可しているのだそう。週休二日制で、通常の有給休暇のほかに誕生日・結婚記念日や学校行事で1日ずつ休める制度があります。
2024年4月の工場稼働と同時に入社した桜百奈(さくらひな)さんも、工場での仕事は未経験でした。「作業が多くて覚えるのが大変な工程もありましたが、先に入社していた方と一緒に何度も作業して覚えていきました」と入社当時を振り返ります。これまで残業はなく、仕事とプライベートのメリハリができているのだそう。「体調を崩して休みがちですが、快く休ませてもらえるのもありがたいですし、有給休暇も取れています。将来ライフステージの変化などを考えた時にも、休みやすい環境だと思います」と話します。

フォークリフトなどの業務に関する資格取得のためなら就業時間内に講座を受講することもできます。希望があれば、営業や工場長としてのキャリアも目指せるのだそう。決められたレールに乗せられるのではなく、あくまで個人の希望に合わせた自分らしいキャリアを選択できるそうです。
宮澤さんは東京の本社で内職からキャリアをスタートしました。パートになり、子育てがひと段落したタイミングで社員になり、現在は取締役に、と独自のキャリアを築いています。「パートで入ったのは今から20年ほど前ですが、昔から家庭を優先させてくれる会社で、子どもの体調不良や親の介護で何かあればすぐ休ませてもらっていました。本社では人手が足りないので製造も営業もなんでもやりました。私自身、困っているお客様の声に応えたいという一心でこれまでやってこられたのだと思います」

遠方からの応募者についてはWebでの面談も可能ですが、一度は実際に工場を見て雰囲気を感じてほしいという宮澤さん。職場の雰囲気はもちろん、実際に工場内の音やゴムのにおいも体感したうえで入社の気持ちを固めてほしいといいます。
「人手不足であることは隠しません。まだまだ一人ひとり連携して業務効率を高めていく必要がありますし、だからこそ周りを見る力はつく職場だと思います。本社工場も限られた人数で連携して効率的に業務を進めてきたので、そうした企業風土をふくしまスマートファクトリーでもつくっていきたい。工場内にはまだ空きスペースがあるので、生産体制が整ったら外注している商品も内製化していきたいと考えています」
自分らしい働き方が選択できるミズホ金属のふくしまスマートファクトリー。ものづくりの仕事に興味がある人、ワークライフバランスがとれた働き方を希望している人はぜひ一度、見学に足を運んでみてください。
ミズホ金属株式会社 ふくしまスマートファクトリーの求人情報はこちら
https://arwrk.net/recruit/mizuho-k
見学に足を運ぶ際には、ぜひふくしま12市町村移住支援交通費等補助金を活用してみてください。
https://mirai-work.life/support/transportation/
■ミズホ金属株式会社
1979年に東京都葛飾区で創業したドラム缶用部品の専門商社で、ゴム製品の製造・加工を行う。2024年4月にふくしまスマートファクトリーの稼働を開始。
ふくしまスマートファクトリー
所在地:〒975-0036 福島県南相馬市原町区萱浜新赤沼復興工業団地内
TEL:0244-26-4816
http://mizuho-k.co.jp/
※所属や内容は取材当時のものです。最新の求人情報は公式ホームページの採用情報をご確認いただくか、直接お問合せ下さい。
文・写真:五十嵐秋音