チャレンジする人

自然豊かな田村市を子育てがしやすいまちNo.1にしたい

2022年2月9日
田村市
      • 移住して良かったと感じるところは?
        風通しのいい人間関係
      • 今後の目標は?
        田村市を「子育てしやすいまちNo.1」にする
      • どんな方に田村市への移住をおすすめしたい?
        自然やキャンプが好きな人

      出張買取のノウハウを書き溜めた記事が大反響を呼び、テレビへの出演や専門誌の取材を受けた経験を持つ名嘉村まりこさん。2018年に夫婦で千葉県から田村市に移住しました。移住後、趣味で続けていたフリマアプリで培ったリサイクル販売のノウハウを活かし、オンラインリサイクルショップを立ち上げるなど、新しい土地で挑戦を始めています。 そんな名嘉村さんに、主婦起業をした理由や田村市での生活についてお聞きしました。

      福島か沖縄、どちらに移住するか迷っていた

      ――移住を考えたきっかけを教えてください。

      幼い頃、父の仕事の都合で千葉県内を転々としていたのですが、中学3年の時に父の実家がある富岡町に家族で引っ越しました。それから3年間は福島に住み、私は就職を機に千葉県へ再び戻りました。父は富岡町で工場を経営していたのですが、東日本大震災後に元々お世話になっていた田村市の会社から声を掛けて頂き、工場と住まいを田村市に移しました。

      その後、私と同じく千葉県で暮らしていた妹が「ゆっくり子育てをしたい」と福島に移住したんです。私もちょうど結婚したタイミングで、夫婦で将来のことを話し合ったところ、「子供を育てるならやっぱり田舎がいいよね」と考えが一致。それから両親の住む福島か、夫の地元である沖縄への移住を考えるようになりました。

      ――最終的に福島を選んだ理由は何だったのでしょうか。

      大きく二つあります。一つは日差しが沖縄より弱いことです。私は日光アレルギーなので、日差しの強い沖縄への移住は抵抗がありました。もう一つは、父が工場を経営していますので夫の仕事口がすぐに確保できるためです。

      「便利屋」からリサイクル販売事業へシフトチェンジ

      ――起業をした経緯と、現在のお仕事の内容を教えてください。

      移住後、子どもが体調を崩して保育園から呼ばれることが想像できたので、時間の融通が利いて家でもできる仕事がいいなという思いがありました。思い付きで始めたのは、便利屋のお仕事。家事代行や、これまでの経験を活かしたスマホのSIM交換のアドバイスなどを行っていました。

      その後、趣味だったフリマアプリで仕事を増やそうと考えました。実は、千葉からの引っ越し代もフリマアプリで家にあるものを売って捻出したほど、リサイクルでお金を稼ぐノウハウは持っていたんです。さっそく自宅にある不用品の販売をフリマアプリで始めたのですが、引っ越してきたばかりだったこともありすぐに売れるものがなくなっていました。そこでネットや出張買取で商品を仕入れ、フリマアプリやネットショッピングを通して売る形に変更しました。

      ――お仕事はお一人でされているのでしょうか。

      子育て中の主婦の方3人がアルバイトで来てくれているほか、妹も手伝ってくれています。休憩時間には一緒にお菓子を食べるなど、リラックスした雰囲気の中で楽しく仕事をしています。みんな子供がいるので話題はやっぱり子育てのことが多くなりますね。

      ――具体的にどのようなお話をされているのでしょうか?

      これは田村市だけの問題ではありませんが、女性は子供がいることが理由で雇ってもらえないことが多いんです。主婦でも働く時間や休む日をフレキシブルに決められる仕事が増えればいいですよね。そんな思いから、うちの会社では子供の世話をしながら仕事をしても良いことにしています。

      また、田村市には不妊治療ができるクリニックがありません。不妊治療を受けやすい仕組みの整備に力を入れてもらえるとうれしいですね。

      ――どんな時に「福島に来てよかった」と感じますか?

      両親が近くに住んでいるので、気軽に家族で集まって食卓を囲めることです。また、地域の方々が本当に優しいですね。家に帰ってくると玄関に山盛りの野菜が積まれていることもあります。

      ――移住前と移住後で福島のイメージに変化はありましたか?

      地方のみなさんって必要以上に干渉をしてくるイメージがあったんですが、そんなことはありませんでした。干渉しないでほしいというオーラを出していると、それをうまく感じ取って程よい距離感で接してくれます。人間関係の風通しはとてもいいと思いますよ。

      ――そうした地元の方との接点はどのようにつくりましたか?

      商工会に入ったり、町内会の役員に立候補したりと地域の人との関係づくりは積極的にしました。SNS上で田村に住んでいる人を見つけたらとりあえずメッセージを送ってみるということも何度かありました。

      自然とキャンプが好きな人にはピッタリの場所

      2022年末にリサイクルショップのオープンを予定している空き店舗の前で

      ――田村市への移住はどんな方にオススメですか?

      キャンプ好きの方にはピッタリです。片曽根森林公園では500円でテントを張れるキャンプサイトを利用できますし、奥州福島聖石温泉そばにあるベースキャンプ場は温泉に入れば無料でテントを張ることができます。そうした場所にわざわざ行かなくても、もともと田村市は自然豊かな場所なので、まるで日常がキャンプのようです(笑)。紅葉の時期は特にオススメです。

      ――今後の目標を教えてください。

      私、リサイクル事業で「リユースの女神」になるのが目標なんです! そのために計画しているのが、今は無店舗でやっているリサイクル事業の店舗化です。田村市常葉町のメインストリートに面した築70年の元薬局の建物を購入し、2022年末のオープンに向けて準備をしています。

      実はもう一つ目標があって、私は田村市を「子育てしやすいまちNo.1」にしたいんです。そのために、子育て世代に向けたサービスも展開していきたいですね。

      ――移住を検討中の方へメッセージをお願いします。

      移住ってやっぱり不安じゃないですか。その不安を取り除くには、実際に現地へ足を運んだり、その土地で生活している人に相談したりすることが大切だと思います。今、そうした機会をつくれるよう、田村に住む方と移住を検討されている方に向けたキャンプイベントをしたいと考えています。今年の夏に開催予定なので、移住に興味がある方にはぜひ来てほしいですね。

      名嘉村 まりこ(なかむら まりこ) さん

      1981年生まれ。2018年に千葉県から田村市に移住。リサイクルのノウハウをまとめたnoteの有料記事が人気を博し、MBS毎日放送「日曜日の初耳学」に出演したほか、中古・リユースビジネスに関する総合紙「リサイクル通信」(株式会社リフォーム産業新聞社刊)に取材記事が掲載される。2019年に田村市で出張買取リサイクルショップ「HAPPY CREAMY SHOP」を立ち上げ、衣類や雑貨、書籍などをオンラインで販売している。現在は2022年末の店舗オープンに向けて準備中。

      HAPPY CREAMY SHOP

      https://www.instagram.com/maririn_happycreamyshop/?hl=ja

      取材:五十嵐秋音 文:永井章太 写真:杉山毅登