事業紹介

【企業紹介】「医・食・住」における社会課題の解決にモノづくりの技で挑む

2024年1月9日
田村市
  • 先端産業

株式会社トプコンオプトネクサス

工事現場の測量機や眼科の検査に用いる眼底像撮影装置(眼底カメラ)などに使われる精密部品を製造するトプコンオプトネクサス。その高い技術から大手メーカーのレンズも受託製造するなど、光学デバイス専業メーカーとして50年を超える実績を誇る。また近年は、モノづくりを通じた社会課題の解決に向け、先端分野にまつわる新事業にも積極的に関わっている。その取り組みについて、総務部の遠藤茂明部長と渡邊厚総務課長に話を聞いた。

50年以上にわたり地域の雇用創出に貢献

トプコンオプトネクサスは1969年、東京光学機械株式会社(現・株式会社トプコン)の100%子会社「東京光学精機株式会社」として現在の福島県田村市常葉町に設立された。福島に会社が置かれた背景には、親会社がある東京や地域の中核都市である郡山市からのアクセスの良さに加え、製造拠点として先に設立されていたトプコン山形にも近く、流通面のメリットが大きいこともあったという。

現在の従業員数は272名(2023年12月現在)。設立当初からほぼ全員を現地で採用し、地域の雇用創出に貢献しながら順調に業績を伸ばしてきたが、ここ何年かでUターンも含めた移住者の中途入社も増えつつあるという。2020年には磐越自動車道の田村スマートICから7分と交通利便性が高い田村市大越町の産業団地に移転。最新の設備を導入した工場で新たなスタートを切っている。

トプコンの主力製品の一つである測量機。機器内に使用される光学部品の製造に加え、ユニット品の組み立てもトプコンオプトネクサスが担っている

測量機や眼底カメラに欠かせない光学部品を製造

親会社のトプコンは、工事現場などで使われる測量機や病院等で使われる眼底カメラの製造で知られる。トプコンオプトネクサスでは、それらの製品のキーパーツとなる光学レンズや各種プリズム、ミラーなどの部品を製造。作られた部品は、トプコンやトプコン山形に送られ完成品に組み立てられる。

精度の高い光学製品を持続的に製造するうえで欠かせないのは、マシンよりも人の手によるモノづくりの技術。高度な加工技術を身につけた従業員の技術力が会社の財産と遠藤部長は語る。会社では、光学ガラス研磨、光学機器組立ての各作業における「匠の技」の維持・向上・継承に努めており、社内で経験を積み技能検定に合格した技能士が多く在籍している。

製品のシェアは国内よりも海外の比率が高く、トプコングループの海外売上高比率は82%。海外では眼底カメラが眼鏡店やドラッグストアにも置かれていること、また測量機を個人で所有するケースが多いことなどがその背景にある。しかし今後、日本で予防医学の概念がより広がり、早期発見・早期治療の重要性が認識されれば、眼底カメラの国内需要の拡大も見込まれる。

少人化・効率化に貢献する技術で社会課題に貢献

今、トプコングループでは、“「医・食・住」に関する社会的課題を解決し、豊かな社会づくりに貢献します”という経営理念を掲げ、製品と最新デジタル技術を融合させたDX(デジタルトランスフォーメーション)ソリューションによる社会的課題の解決に取り組んでいる。「医(ヘルスケア)」の分野で、眼底カメラの検査結果をクラウド上で共有し、遠隔地に住む患者のオンライン診断を可能にするような取り組みを海外で展開している。「食(農業)」の分野では、作物の生育・収穫データを活用した農作業の効率化、「住(建設)」の分野では、測量機の技術を応用した建設機械の自動化を各国で展開している。少子高齢化が進むなか、省人化・効率化に貢献する技術の提供によって持続可能な社会の実現に寄与しようという想いが、「医・食・住」のビジョンに込められている。これらの取り組みが評価され、経済産業省や東京証券取引所が選定する「DX銘柄」に4年連続選ばれ、2023年度はグランプリを受賞した。

3次元眼底像撮影装置

こうした事業を推し進めるうえで必要となるのが、製造現場でリーダーシップを発揮できる人材だ。管理やマネジメントのスキルを持つ人材に経験や知見を持ち込んでもらうことで、変化の速い市場のニーズを見逃さず成長を続けたいと語る。

「そのためにも、まずは企業としての魅力を高めたいと思っています。この地域には他にも産業団地があり、製造業の求人は比較的多い地域です。その中でどうやって当社を選んでいただくか。そのためにはまず、ここにいるすべての従業員が自分の会社に誇りを持ち、安心して生き生きと働ける環境を作らなければいけないと思います。そうすることにより、“あの会社に入りたい”、“トプコンオプトネクサスっていい会社らしいよ”という口コミが広がり、やがてこの地域で“働きたい会社No.1”になれるのではないかと考えています。この目標に向けた環境づくりに継続して取り組んでいきたいと思います」(渡邊総務課長)

トプコンオプトネクサスの求人はこちら
https://topcon-optonexus.jbplt.jp/

製造関連の求人はこちら
https://mirai-work.life/work/joblist/#industry_type=manufacture


■株式会社トプコンオプトネクサス
1969年、「東京光学精機株式会社」として現在の田村市常葉町で設立。眼科関連の医療機器や測量機器をメインに手掛ける株式会社トプコンの100%子会社として、光学レンズ、光学プリズム、微細加工、偏光膜応用品等の製造を行う。2020年に現在地に移転。

今回お話をうかがった総務部の遠藤部長(左)と渡邊総務課長

〒963-4111 田村市大越町上大越後原10
https://www.topcon-optonexus.co.jp/

※所属や内容は取材当時のものです。
取材・文:髙橋晃浩