移住サポーター

ちょ~どいい田舎暮らしが見つかる 田村市の移住相談窓口「たむら移住相談室」

2025年7月9日
田村市

福島12市町村への移住を検討している方にぜひ活用してほしいのが、各市町村に設置された移住相談窓口です。相談者の理想にも不安にもしっかりと寄り添い、「後悔のない移住」の実現をサポートしてくれます。

今回は、田村市での移住生活のスタートを支える「たむら移住相談室」の小宮優佳(こみや・ゆうか)さんに、事業内容や日々の取り組み、これからの展望についてお話を伺いました。

年々高まる移住への関心に寄り添いたい

田村市の移住・定住促進に大きな役割を果たしている、たむら移住相談室。移住に「興味がある」段階から、「具体的に計画したい」段階まで、幅広いニーズに寄り添ったサポートを提供しています。

主な業務は、移住希望者からの相談対応です。相談者の状況に合わせて、住まい探しや仕事探しの専門部署と連携してサポートします。移住相談は対面でのご相談のほか、電話、オンライン、公式LINEでも受け付けており、気軽に連絡できる体制が整っています。

「後悔のない移住を実現するために、田村市の魅力は余すことなく、そして暮らしのデメリットも正直に伝えるのが、たむら移住相談室の役割です。これまでに対応した相談実績は800件以上にのぼり、移住への関心層は年々増えていると肌で感じています。縁もゆかりもない土地で移住を考える方のほかに、福島へのUターンを検討する方も多いです。Uターンの場合、もともと田村市出身の方もいれば、田村市外からの方もいらっしゃいますね」

移住の相談は、ファミリー層からも単身者からもあるそうです。そこには、仕事への関心から田村市への移住を決める方が多いことが関係しているかもしれません、と小宮さんは語ります。

「広大なエリアを持つ田村市では、企業への就職のほか、農業や林業に就く選択肢もあります。林業への就業を推奨する地域って、ちょっと珍しいですよね。実際、林業への就業を決めた女性の移住者もいます。また、起業や開業を目指して移住される方もいらっしゃいます。地域おこし協力隊制度を活用して起業準備を進める方も少なくありません」

相談段階における「移住に対する熱量」は人それぞれです。具体的な移住計画を立てるために相談を利用する方もいれば、移住に漠然と興味をもって話を聞きに来る方もいます。そのため小宮さんは、相談者が現在どのような想いで、どんなニーズをもっているのか、しっかりと見極めることを意識しているそうです。

「例えば、田村市がどのような地域かを知ってもらうために、現地での体験ツアーへの参加を提案することもあります。ツアーは子育て世帯向けや単身者向けなど、ターゲットを分けて開催しており、相談者の方に合った回を提案しています。地域の方と共に郷土料理を作ったり食べたりしつつ交流をするツアーや、林業・農業の体験ができるツアーも人気です」

親子田舎体験ツアーの一環で行った収穫体験のようす(写真提供:たむら移住相談室)

また、地域の暮らしが事前に体験できる『お試し移住』もおすすめしています。

「田村市にはお試し移住の際に利用できる4つのチャレンジハウスがあります。常葉町にある『mocca』は山頂付近にあるトレーラーハウス型の施設で、アウトドアや写真撮影が好きな移住検討者にも人気があります。これらの施設をぜひ活用し、移住への判断材料にしてもらえたらと思います」

チャレンジハウスはこちらの記事でも紹介しています。
4地区で移住体験ができる田村市の「お試しチャレンジハウス」

自分に合った“田舎度”が選べるまち

年々増える田村市への移住者。何がそれほど移住者を惹きつけるのでしょうか。小宮さんに田村市の魅力を尋ねると、まず飛び出した言葉は「いいところがいっぱいありますよ!」でした。

「まず、自然がとても豊かです。まちのどこからでも山々が見渡せます。季節ごとの鳥たちのさえずりが響き、夜には満天の星空が頭上に広がります。商業施設までの距離はエリアごとに異なりますが、買い物で不便さを感じるほどではありません。ご自身にとってより良い“田舎度”を選べる、暮らしにグラデーションをつけられるのが田村市の特徴です」

小宮さんは、子育て世帯の移住者の方にとっても田村市は住みやすい場所だと教えてくれました。自然が多く子どもがのびのびと成長できるのはもちろん、無料で利用できる屋内遊び場などの公共施設も充実しているそうです。

さらに、おいしい農産物が豊富であること、気前のよい飲食店が多くお腹いっぱい食べられること、夏も比較的過ごしやすい気候であること、市内にはJR磐越東線の駅が6つあることなど、田村市のよいところを次々に挙げてくれた小宮さん。その明るい笑顔から、地域への深い愛着が伝わってきました。

移住前も移住後も「田村市っていいな」と思ってもらいたい

今後たむら移住相談室で取り組んでいきたいことは、「定住」へのサポートだと言います。

「田村市へ移住した方同士の縁をつなぐため、『たむら暮らしゆるっと交流会』というイベントを開催しています。移住者がメインのイベントですが、地域の方や移住検討段階の方にもできる限り声をかけて、参加をおすすめしています。先輩移住者の存在が力強い支えになってくれるといいなと願っています」

最後に、移住を検討されている方へ伝えたいメッセージを伺いました。

「田村市を訪れたことがない方がこの地域の情報を得るにはWebサイトなどに頼る方法もありますが、人とのつながりや実際の暮らしなど、本来は移住前に知っておきたい情報はWebサイトだけでは得られません。そこを伝えるのが私たちの役割ですから、ぜひ些細なことでも声をかけてほしいです。移住への漠然とした憧れでも、ぼんやりとした移住のイメージでも構いません。環境や暮らし、自身のやりたいことを大切にする方であれば、田村市はきっといい場所だと感じてもらえるはずです」

たむら移住相談室は、小宮さんをはじめ田村市が大好きなスタッフが、あなたの移住生活への憧れを叶えるために全力でサポートしてくれる施設です。まずは気軽に問い合わせてみてはいかがでしょうか。


■たむら移住相談室
田村サポートセンター(一般社団法人Switch)
所在地:〒963-4313 福島県田村市船引町石森字舘108 テレワークセンター「テラス石森」内
TEL:050-5526-4583
受付:10:00〜18:00
定休日:月曜、年末年始
相談方法:電話、LINE公式アカウント、オンライン、対面でのご相談を受け付けています。

・田村市・東京リクルートセンター(ジェイアール東日本企画
所在地:〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2丁目24−12 37階(WeWork 渋谷スクランブルスクエア内)
TEL:03-5447-7748
営業時間:10:00〜18:00
定休日:月曜、年末年始
相談方法:電話、オンライン、対面でのご相談を受け付けています。
※相談対応は事前予約制となりますので、あらかじめメールまたはお電話にてご連絡いただきますようお願いします。

【たむら移住相談窓口/田村市・東京リクルートセンター 共通お問い合わせ】
E-mail:contact@tamura-ijyu.jp
HP:https://tamura-ijyu.jp/contact/

※所属や内容、支援制度は取材当時のものです。最新の支援制度については各市町村のホームページをご確認いただくか、移住相談窓口にお問い合わせください
文:橋本華加 撮影:古関マナミ