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第2回ふくしま12市町村移住セミナー レポート(2022年2月5日開催)

2022年3月14日

      ふくしま12市町村移住支援センターでは、移住をご検討されている方や新しいお仕事をお探しの方により、移住の検討に役立つ情報をお届けするため、オンライン・オフラインを問わずさまざまなスタイルで情報を発信しています。

      今回は、去る2022年2月5日(土)にオンラインで開催された『第2回ふくしま12市町村移住セミナー』の模様をレポートします。

      大熊・浪江・楢葉・南相馬で活躍する移住者が登壇

      今回のイベントにゲストとしてご出演いただいたのは以下の4名の方々です。

      • 水谷祐子さん(南相馬市在住)

      アロマセラピスト。東京都出身。2019年2月に南相馬市小高区に移住。起業型地域おこし協力隊として小高区で「aroma salon SUMIRE」をオープン。一度諦めかけたというアロマセラピストの夢を実現し、マッサージを中心に地域の人々の心と体の健康サポートをしている。

      • 森亮太さん(楢葉町在住)

      グラフィックデザイナー。岐阜県岐阜市出身。大学在学中に被災者支援で楢葉町の人々と交流したことをきっかけに楢葉への移住を決断。地域実践型インターンシップコーディネーターとしても活動する他、起業型地域おこし協力隊として竜田駅前に喫茶店「ヤドリギ」のオープンへ向け準備中。

      • 佐藤亜紀さん(大熊町在住)

      一般社団法人HAMADOORI13事務局員。2014年から2021年まで大熊町復興支援員コミュニティ支援担当として大熊の人々と関わる中、地元男性と結婚。現在はOkumaLead合同会社業務執行社員として地元の若手経営者と共に町を盛り上げる活動にも参加。

      • 和泉亘さん(浪江町在住)

      地域の困りごとを商売につなげる地域商社「株式会社浜のあきんど」代表取締役。福島県白河市出身。浜のあきんどの他、町民と交流の場づくりを行う団体「なみとも」、えごま栽培を手がける「なみえファーム」などの活動を通し地域のコミュニティづくりや課題解決に貢献。

      今回のセミナーでは、冒頭に西銘恒三郎復興大臣からのご挨拶、ふくしま12市町村移住支援センターからの12市町村の概要・現状及びセンターの取組についての説明のあと、ふくしま12市町村移住支援センター 藤沢烈センター長をファシリテーターに、上記の4名の方々にお話をうかがいました。

      「まだまだ」であることも街の魅力

      藤沢 まず、それぞれにお住まいの地域の魅力や特徴を教えて下さい。

      水谷 南相馬市はあまり首都圏と変わらず買い物などに不自由はありません。ただ、生活には車が必要ですね。大きな魅力は海です。サーフィンの世界大会が開催されるようなサーフスポットもあります。

      和泉 浪江町は、「変人」が多いです(笑)。B級グルメの大会で日本一に輝いた「なみえ焼きそば」の認知拡大など、自分達のアイディアで町を盛り上げようという意識が強いという点で、いい意味での「変人」がたくさんいる町です。

      佐藤 大熊町は「まだまだ」というところも魅力の一つかなと思っています。2022年春にJR大野駅周辺が特定復興再生拠点区域として避難指示が解除になるところで、これからどういう人が流れてくるのかわからない中で、もがいていますが、その中でも楽しさを感じます。あとはやっぱり「人」ですね。面白い人がたくさんいるからこそ、ここにいたいと思えた。それが大きな魅力だと思います。

       楢葉町は、官公庁が多い隣の富岡町や人が多い浪江町に比べると、のんびりした雰囲気があると思います。僕にとっては信頼できる人がたくさんいる町ですし、子供たちを大事にする意識がとても高い町だとも感じます。実際、子供がどんどん増えている印象がありますね。

      人との関わりを楽しめればきっとうまくやっていける

      藤沢 逆に、生活してみて難しさを感じる点、移住してみて大変だと感じた点はありますか?

      水谷 大変というか、覚悟しておいたほうがいいのは、人づきあいですね。人との関わりが非常に濃厚なので、人づきあいが苦手な人が移住すると大変かもしれません。逆にそれが好きな人なら本当に楽しめると思います。私はすごく楽しく生活できています。

      佐藤 水谷さんのお話を聞いて、まさにそうだなと思って笑っちゃいました(笑)。人との関わりがとても濃くて、その濃さを楽しめればきっとうまくやっていけるのかなと思います。私が困ったことは車ですね。東京でも10年以上暮らしましたが、車は必要ありませんでした。こちらでは車がないとやっていけないのはわかっていたのですが、やはり慣れるまでには時間がかかりました。ぜひ運転は練習してから来たほうがいいと思います。

      和泉 自分の想いをきちんと持って来ないと後々苦しいことになることもあるかなと思います。例えば移住の支援金や助成金だけを目当てに来てしまうと、あっという間にダメになりますし、周りからもそういう目で見られてしまいます。

       私は家を探すのが大変だと思いました。役場でも策を練っていますが、特に一人暮らしに適した物件は意外と少ない。それから、結婚してから、またはカップルで移住するならいいのですが、この地域で新しく相手を探すことは非常に難しいと感じています。

      藤沢 住宅はこの地域の大きな課題の一つですよね。働く場所が浪江町だとしても浪江町ではいい物件が借りられなくて隣の南相馬市から通う、そういうこともあると思います。センターとしても住まいに関するご相談には今後も積極的に対応していこうと思っています。

      「子育てしやすい環境も整ってきています」

      藤沢 視聴者の方からいくつか質問が来ているのでお答えいただきたいと思います。まずは冬の環境について、という質問ですが、いかがでしょうか?

      和泉 浜通りは雪は全然ないですね。少し風が強いかなというぐらいで、私の出身の白河市と比べるとかなり暖かいです。

      藤沢 移住先を拠点にビジネスをする上で苦労したことはどんなことでしょうか?という質問も来ていますが、いかがですか?

       デザインの仕事でいえば、人口的な問題もあってデザイナー一本でやろうと思うと域外からも仕事を取ってこないと厳しい面はあると思います。ただし中にはデザイン一本で実際に成り立っている人もいますので、不可能ではないと思います。

      藤沢 子育てに関する話を聞きたいという質問も来ていますが、いかがでしょうか。

      和泉 浪江町では今、小中学校に20名ほどの子供が通っています。またこども園もあり、こちらにも20名ほどの子供が通っています。子供達の約半分は避難先から戻ってきたご家庭のお子さんで、もう半分は新規で転入されたご家庭のお子さんです。子供の数はどんどん増えてきている印象ですね。病院施設の数など、子育てに関してまだまだ足りないものもありますが、コミュニティも出来上がってきていますので、子育てしやすい環境が整ってきていることは間違いありません。

      藤沢 本日は大変参考になるお話をたくさんいただきました。みなさんどうもありがとうございました。

      ※このセミナーの模様は(公財)福島イノベーション・コースト構想推進機構のYouTubeチャンネルでアーカイブ配信されております。ぜひそちらもご覧ください。