首都圏から福島12市町村への移住を後押し。ふくしま12市町村移住支援センター東京サテライトが開所!

2026年7月10日、東京都港区に、ふくしま12市町村移住支援センターの「東京サテライト」が開所しました。首都圏から福島12市町村(※)へのさらなる移住促進に向け、福島12市町村や移住相談窓口と連携しながら移住検討層が求める情報などを戦略的に発信するオフィスです。開所式の様子をリポートしながら、東京サテライトの取組をご紹介します。
※東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う避難指示等の対象となった田村市、南相馬市、川俣町、広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村を指します
イベントや移住相談を通じて移住検討層が求める情報を戦略的に発信
オフィスビルが立ち並ぶ東京都港区。東京サテライトは、2025年秋に開業した新しい複合施設「ミタマチテラス」の4階、オープンイノベーションオフィス「SENQ田町」の一室に開所しました。ミタマチテラスは都営地下鉄三田線・浅草線三田駅直結。JR山手線・京浜東北線の田町駅からも徒歩約2分とアクセス抜群です。

東京サテライトは、首都圏において移住につながる関係・交流人口を拡大するための情報発信拠点として設置されました。福島12市町村や移住相談窓口と連携しながら、移住検討層が求める情報などを戦略的に発信すること、また、イベントなどへの積極的なブース出展や、首都圏の企業・大学の皆様にご協力いただたくための取組など、首都圏での福島12市町村の認知度を高め、移住を後押しすることを目指しています。
首都圏から福島12市町村への移住では、移住検討段階から使える交通費等補助金や、移住後に受け取れる支援金、起業支援金など、全国トップレベルのさまざまな支援制度が利用できます。県による支援に加え各市町村が独自に整備する支援制度もあり、併用が可能なケースもあります。そうした制度の有効な活用方法についても丁寧にご案内します。

サテライトは、大きな窓の外にJR田町駅を見下ろす明るく開放的な雰囲気。移住に関するさまざまな相談に対応可能なスタッフが常駐し、移住に有益な情報をスムーズに提供します(ご相談は事前予約制です)。これまで現地に足を運ばなければ感じられなかったリアルな情報も、ここならすぐに得ることができます。
令和7年度の移住者は975人。多くは首都圏からの移住
開所日となった7月10日には、ミタマチテラス3階のカンファレンスにて開所式が行なわれました。会場には、復興庁や経済産業省、東京都などの行政機関や福島12市町村への移住促進に興味・関心のある企業の担当者、報道関係者など、多くの方が集まりました。
式では、主催者挨拶として、福島県避難地域振興局の川村猪佐雄(かわむら いさお)次長が「当サテライトを活用し、関係のみなさまと手を取り合いながら避難地域の復興に取り組みたい」と挨拶。続いて、来賓として出席した復興庁の古橋季良(ふるはし きよし)統括官付審議官からは、「豊かな自然環境や温かい地域コミュニティを有する12市町村には大きな魅力があり、当サテライトを通じてその魅力が広く発信されることを期待しています」とご挨拶をいただきました。

続いて、ふくしま12市町村移住支援センターの藤沢烈(ふじさわ れつ)センター長が登壇しました。藤沢センター長は、令和7年度の福島12市町村への移住者数がセンター開設以来最多の975人に上り、そのうちの多くが首都圏からの移住者であること、またその理由として、福島12市町村では復興に向けた新しい取組が次々と生まれており、田舎暮らしを味わいながら新しいチャレンジができる環境が整ってきたことを紹介。今後は東京サテライトを拠点に首都圏の企業・大学との連携を強化し、セミナーやイベントを定期的に開催しながら、企業の進出によるIターン移住者の増加や首都圏で学ぶ福島県出身大学生のUターン就職の促進に繋げていきたいと語りました。

東京からの移住者を迎えたトークセッションを開催
開所式の後半では、いずれも首都圏から福島12市町村に移住した3人の移住者を迎え、藤沢センター長の進行のもとトークセッションが行なわれました。登壇したのは、南相馬市小高区で日本酒とクラフトビールを掛け合わせて新たなジャンルのお酒「クラフトサケ」をつくる「ぷくぷく醸造」の立川哲之(たちかわ てつゆき)さん、富岡町の図書館で主任司書として働く古谷恵美(ふるや えみ)さん、葛尾村移住・定住支援センター「こんにちは かつらお」で移住支援員を務める原伸一朗(はら しんいちろう)さんの3人です。

南相馬市への移住のきっかけについて立川さんは、学生時代から積み重ねてきた日本酒の知識や酒造りの技術を酒蔵空白地帯で活かしたいと思ったこと、また、起業家が最初の一歩を踏み出しやすい環境が南相馬市小高区に整っていたことを挙げました。

また古谷さんは、司書の仕事で身を立てたいと考えるなか、富岡町の図書館が震災を経て再開館されることを知り、この環境なら自分の想いを叶えつつ、やりがいを持って働けるのではないかと思い移住を決断したと語りました。

原さんは、東京では得られない葛尾村の魅力を聞かれ、「心地よいうるささ」と答えました。ときにうるさいほどのカエルの鳴き声や虫の鳴き声、風の音なども、都会の喧騒とは違った心地よさがあり、大きな魅力を感じると言います。また、「隣の田村市まで行けば買い物には困らないし、ネットショッピングを使えば翌日に荷物が届く。不便を感じたことはまったくありません」と語りました。

東京サテライトに寄せる期待を尋ねると、立川さんは「震災直後から情報がアップデートされていない首都圏の人々に福島12市町村の情報を正しく届けることや雇用のマッチングを図っていくこと」、古谷さんは「家族や友人が私の人生を思い快く送り出してくれたことが移住の支えになった。サテライトもこれからの移住者を支える存在のひとつになってほしい」、原さんは、「私にとって移住の最後の決め手となったのは、葛尾村移住・定住支援センターの人とのつながり。サテライトでも移住を検討する人とのつながりを大切にしてほしい」と語りました。

東京サテライトから発信される情報に注目を
開所日には、関連イベントとしてミタマチテラスに隣接するビルの敷地の一角で福島12市町村の産品を販売するマルシェを開催。南相馬市のヒト・モノ・コトを紹介・販売するオンライン型のバーチャル百貨店「みなみそうま百貨店」、大熊町でキウイフルーツの栽培を手がける「株式会社ReFruits」、ほしいもなど楢葉町の産品を取扱う「道の駅ならは」の3ブースが出店。多くの方が足を止め、商品を手に取っていました。

首都圏からの移住者が年々増え続けている福島12市町村は、地元に長く根付いた産業に加え、新たな産業も次々に生まれる将来性あふれるエリアです。この記事でご紹介したとおり、移住時に活用できる全国トップレベルの支援金や補助金も用意されています。福島12市町村への移住をお考えの際はぜひ東京サテライトへお気軽にご相談ください。
詳しくはこちら。
>東京で知るふくしま12への移住 | 未来ワークふくしま
■ふくしま12市町村移住支援センター 東京サテライト
所在地:〒108-0014 東京都港区芝5丁目34-2
ミタマチテラス4階 SENQ田町 Room5
(JR田町駅徒歩2分、都営三田駅直通)
営業時間:月曜~土曜 10:00-18:00(日曜・祝日定休)
TEL:080-5115-8030
E-mail:tokyo-sat@fipo.or.jp
※所属や内容は取材当時のものです。
取材・文:髙橋晃浩