チャレンジするまち

チャレンジするまちの移住支援最前線⑪菅野優奈さん(川俣町移住・定住相談支援センター)

2022年3月15日
川俣町

      川俣町移住・定住相談支援センター
      相談員 菅野優奈さん(写真)
      菅野浩市郎さん

      「大好きなこの町に貢献したい」と移住相談員に

      ――どのようなお仕事をされているのか教えてください。

      優奈さん 川俣町役場西分庁舎内にある「川俣町移住・定住相談支援センター」で2022年1月から、移住を希望される方からの相談を受ける相談員として勤務しています。

      ――現在のお仕事を始めるに至った経緯を教えてください。

      優奈さん 生まれも育ちも川俣町です。東日本大震災は小学生のころに起きました。私が暮らしている地域は大きな影響を受けませんでしたが、町内で避難指示区域になった山木屋地区の方たちが私の小学校に避難してきたという経験もあり、大好きなこの町の復興に向けて自分が貢献できることはないかとずっと考えていました。高校を卒業してしばらくアルバイトをした後、こちらの募集があることを知り、応募しました。

      ――町外に出たいと思ったことはなかったのでしょうか?

      優奈さん 高校時代は福島市まで通学をしていましたが、もともと川俣町が好きで、ここで暮らし続けたいという思いを持っています。

      ――お仕事はいかがでしょうか。

      優奈さん 19年間この町で暮らしてきましたが、これまで知らなかった魅力が本当にたくさんあると実感しています。例えば、私にとって山木屋地区といえば、冬に田んぼがスケートリンクになる「絹の里やまきやスケートリンク」のイメージでしたが、震災後にできた山木屋地区復興拠点商業施設「とんやの郷」はとてもきれいな施設です。この仕事を始めたことが、町のことをより深く知るきっかけになっています。

      幼い頃から多彩な伝統文化に触れる機会が多い町

      ――移住の相談にいらっしゃる方はどのような方が多いですか。

      優奈さん 単身の方もいらっしゃいますし、夫婦や子供連れでいらっしゃる方もいます。相談窓口では移住に関する県や町の支援をご案内し、手続きまでをお手伝いすることができます。

      浩市郎さん 移住相談窓口は2021年9月に開所しましたが、優奈さんが入ったことで相談員の年齢の幅も広がり、より相談しやすい環境になったと考えています。

      ――暮らしやすさでいうといかがですか。

      優奈さん ホームセンターやスーパーなどが一つのエリアに固まっており、ドラッグストアも複数あるので買い物はしやすいと思っています。すぐに必要なものは町内でだいたいそろいますし、車があれば福島市も比較的近いので、問題ありません。

      ――教育の面ではいかがでしょうか。

      優奈さん 町内には小学校が6校、中学校が2校あります。また高校は川俣高校がありますが、福島市の高校に通学する人も多く、みなさんバスや、町から比較的近い福島市のJR東北本線松川駅から電車で15分ほど掛けて通学しています。私が通っていたのも福島市内の私立高校でしたが、町内からスクールバスが出ていました。

      ――川俣町には数多くの伝統文化があります。思い入れのあるものはありますか?

      優奈さん 町では毎年秋に、国内最大級のラテンアメリカ諸国の民族音楽「フォルクローレ」の音楽祭「コスキン・エン・ハポン」が開かれています。50年近くの歴史があって、小学校のころにこのパレードで演奏するために「ケーナ」という竹笛を練習して、衣装を着て出演した思い出があります。この音楽祭があるため、川俣で育った人のほとんどはケーナを吹くことができます。また、「川俣シルク」が特産品で、幼いころに絹を使ったコースター織などを体験したことで地元の文化を学びました。

      町の恒例行事となっている音楽祭「コスキン・エン・ハポン」

      移住者も暮らしやすいまちづくりを進めたい

      菅野浩市郎さん

      ――優奈さんにとってどのようなまちの姿が理想ですか。

      優奈さん 住民だけではなく、移住してきてくださる方も暮らしやすいまちづくりに貢献したいと考えています。現在はより良い相談体制をつくるために相談担当者でワークショップを行い、相談に来て下さる方が相談窓口に何を求めているか、どのように相談を受けられたらうまく思いを汲み取れるかなどを話し合っています。

      ――浩市郎さんは優奈さんにどんなことを期待しますか。

      浩市郎さん 相談にいらっしゃる方の状況はデリケートな部分も含めて、一人一人異なります。そのため、どのように話を聞き取っていくかというところで悩む部分が多いです。窓口を通して支援制度の利用や定住にうまく結びつけられるように、一緒に勉強しながら相談者の話を聞き取る力を高め合いたいと思っています。

      ――移住関係でイベントなどは検討していらっしゃいますか?

      浩市郎さん 地鶏「川俣シャモ」を味わえる「かわまたシャモまつり」を最近は福島市でも開催しているのですが、県外からいらっしゃる方も多いようです。例えば関東方面で「ミニシャモまつり」を開くなど、川俣町を知ってもらうことで移住の選択肢に入れてもらえるようなイベントを検討出来ればと思っています。

      ――優奈さんは今後、仕事を通してどのように町に関わっていきたいですか。

      優奈さん 現在は新型コロナウイルス感染症の影響でなかなかイベントなどはできませんが、その間に多くのことを学び、移住者の方も含め町の方とのコミュニケーションを増やして、町の魅力を多くの方に伝えていけるようになりたいです。


      川俣町移住・定住相談支援センター
      〒960-1492
      福島県伊達郡川俣町字五百目30番地(川俣町役場西分庁舎1階)
      Tel:080-7355-2122
      Mail:iju@kawamata-gurashi.jp
      https://kawamata-gurashi.jp/

      聞き手:髙橋晃浩 写真・文:五十嵐秋音