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福島12市町村は、働く場を積極的に求める人にとってチャンスがある地域です。

2021年11月10日

      ふくしま12市町村移住支援センター センター長 藤沢 烈

      ふくしま12市町村移住支援センターは、復興庁や福島県による12市町村の移住を進める取り組みを支えるための組織として7月に設立されました。役割は大きく2つあります。1つ目は全国への情報発信、2つ目は12市町村が行う移住促進のサポートです。

      東日本大震災・原発事故の影響を大きく受けた福島12市町村で、住民帰還とともに移住が進み始めていることを知っている人はまだまだ少ないと感じています。また、自治体は移住に関する情報を発信していますが、必要とする方に十分届いていません。センターでは、移住を考えている全国の皆様に福島12市町村の魅力を発信し、移住先の選択肢として考えてもらえるような情報を伝えていきます。

      東日本大震災や新型コロナウイルス感染症の影響で、地方移住の位置付けは大きく変わりました。以前は人里離れた古民家で静かに暮らすことを求めた50代以上の方が多い印象でしたが、最近では、地域に貢献するために移住する人や、リモートワークをしながら移住する人が急速に増えてきています。福島12市町村で住まいも仕事も完結できる地域が広がっていて、復興事業で派遣されてきた方や、フリーランスの方が全国から移住しつつあります。

      これからの福島への移住促進においてキーワードとなるのは「仕事」です。このたび開設したこのサイト「未来ワークふくしま」は、福島への移住を検討する方々に向けて有益な求人情報を発信しつつ、安心して福島での暮らしをスタートしていただくための「暮らし」や「住まい」に関するコンテンツや、まずは地域での暮らし等を体験できる「ツアーやイベント」に関する情報をお届けします。

      福島は復興という大きな波の中で、担い手が本当に不足しています。12市町村では有効求人倍率が全国に比べても高い状況が続いていて、仕事を探すことに関しては選択肢が多い状況です。医療や保育などの専門職や、飲食店や小売などの町を支える仕事の担い手も必要とされています。立地補助金を活用してドローンやロボット関係といった先端的な事業などを行う企業が進出する動きがある一方、多くの企業は働き手が足りていないことに頭を悩ませています。センターでは、12市町村各地にあるやりがいのある仕事を紹介しながら、移住を希望する方を支えていきます。

      移住者が地域に溶け込むために、地域と移住者の良いつながりをつくっていくことも重要です。人生を懸けて移住した方が長く住み続けたいと思っていただく。センターはそこをきちんと肝に銘じて、自治体を通じて地域が移住者を受け止められる地域づくりをサポートしていきます。地域の歴史・文化を知る地元の方を交えた移住者のコミュニティがあるといいですね。

      私は東日本大震災後に復興支援を目的としたNPOを立ち上げ、岩手や福島でさまざまな活動に取り組んできました。でもそれは、復興への使命感とは少し違っていました。使命感だけでは、長く関わることや移住し長く住み続けることは難しいと考えます。私の場合は、福島の日本酒や温泉が格別だったことや地域に友人ができたことで福島が大好きになり、仕事以外でも通うようになりました。それが原動力になり、水産業や教育、人材支援などに携わるようになりました。通うことが楽しい、ここに通い続ける仕事をしたいという思いが、今まで福島に関わり続けていることの土台にあります。

      福島12市町村は、働く場を積極的に求める人にとっていろいろなチャンスがある土地です。大熊町へ移住したある方は、地元の方に教えてもらいながら農業に挑戦し始めたそうです。センターでは、地域を大切にしながら地域の人目線、移住者目線の両方で悩み事の解決に取り組み、やりがいを持って働くことができる仕事の情報を提供することで地域と移住者を支えていきます。